【Agイオン】えーじーいおん

 あまりなじみのないコトバですが、消臭スプレーや制汗剤で「Ag+」という表記を見たことはあるかも。[Ag]とは[銀]の元素記号です。酸素は[O]、カルシウムは[Ca]と表すのと同様です。  また、[イオン]というのは、ある物質(銀なら銀)が電気を帯びた状態のこと。プラス(+)イオンまたはマイナス(−)イオンと呼びならわします。[Ag(銀)イオン]はプラスの電気を帯びているので、[Ag+]と書き表すこともあります。といわれても、 わかりにくいですよね?
「化学反応によって銀の持つ有益な性質をより増強したものがAgイオン、と思えばいいのではないでしょうか。銀の有益な性質とは、防腐・殺菌力です。銀は古くから銀食器として使われてきましたが、それは高級感があるというだけではなく、銀には防腐・殺菌力があることが広く知られていたからだといわれています」(加藤明先生)

医学も認める強い殺菌力

 ヨーロッパの銀食器のみならず、東南アジアの仏教国では托鉢に出るとき銀製のボールにご飯や料理を入れてもらいます。これも銀の防腐効果を経験的に知っているからでしょう。  また、洋の東西を問わず銀の硬貨を井戸に入れておくと伝染病は発生しないとか、銀容器の水は長持ちするといったことが伝えられています。
 こうした銀の作用をパワーアップさせたという、Agイオンの効果は、医・科学的にも多数実証されているそうです。
「たとえばアメリカのアリゾナ大学での実験評価において、Agイオンを含んだ水がブドウ球菌、サルモネラ菌、赤痢菌、大腸菌、レジオネラ菌(お風呂の菌)などの細菌や、ヘルペスウイルスなどのウイルスに有効だったことが報告されています」(加藤先生)
 では、Agイオンにこれほどの効果があるのはなぜですか?
「まだ定説は確定されていませんが、ひとつにはプラスイオンであるAgイオンが、マイナスに帯電している細菌に吸着して生命力を奪うと考えられています。あるいは、水と合わせると水中の酸素がAgイオンの触媒作用で活性酸素に変わり、細菌の細胞膜に穴を開けて死滅させるなど、諸説あります。また、菌を死滅させるということは、細菌や雑菌の発するいやなニオイも、除去してくれることになります」(加藤先生)
 ということで、銀は最近になってAgイオンとして利用されるようになりました。現在は、このようなものが商品化されています。
●Agイオン水を応用した抗菌消臭剤、制汗剤
●Agイオンコーティング繊維を編みこんだ靴下
●Agイオン除菌フィルターや銀イオン放出装置を搭載した冷蔵庫、洗濯機、掃除機、など。

高い安全性で食べてもOK

 殺菌力がきわめて強いというと、半面、安全性が気になりますが…。
「みなさん、銀と水銀は仲間だと思っていませんか? 水銀は水俣病の直接原因になったほど人体には有害ですが、銀とは似て非なるもの。銀とはまったく違う物質です。銀箔は金箔同様、料理の彩りに添えることがあるように大量に摂取しないかぎり無害です。食品添加物としても認可されているほどで、WHO(世界保健機関)によっても安全性が認められています」(加藤先生)  そういえば、仁丹の表面の銀色は銀箔ですし、義歯にも銀が使われていますよね。

 Agイオンは銀そのものより、殺菌力や消臭力が増強されたものです。そして、安全性も確か。そのため、今後、さまざまな健康分野での応用が期待されています。
 お風呂やプール、水道水の除菌に使えば、塩素消毒のカルキ臭や皮膚刺激がなくなります。また、Agイオンの下着、布、ウエットティッシュは、病人や老人の介護に役立ちそうです。 「衣料品や化粧品、電化製品、食品保存用品など多方面で、Agイオンは健康のキーワードになるでしょう」(加藤先生)

左:光Ag除菌のシステムで、冷蔵庫内を強力、安全に除菌。「トップユニット冷蔵庫」(NR-F532T)525l
オープン価格/ナショナル
右:玄関やくつの臭いやカビを防ぐ。「ルック きれいのミスト 玄関・くつ用」250ml
オープン価格/ライオン

問い合わせ/ナショナル 0120-878-365 http://national.jp/
ライオン 03-3621-6677 http://www.lion.co.jp/





お話を伺った先生/加藤明先生 医学博士。1986年、ドイツのゲッティンゲン大学卒業。手術や投薬に頼らない医・健康分野の研究に携わる。専門は生化学。医化学、バイオ技術、生体と金属との関わりについても造詣が深い。健康サイト「Dr赤ひげ.com」でエッセイを配信。バイオリサーチ代表。