【ALA】えーえるえー

 美肌、メタボ、貧血、薄毛にがん治療…と幅広く高い効果で、いま注目の成分「ALA」。実は開発当初、金の約23倍、プラチナの約10倍もするとても高価な成分でした。そのALAが最近、20年の歳月をかけて大量生産に成功。これをきっかけに研究開発が進んできたのです。では、ALAとはいったいどんなものなのでしょうか。
「ALAはアミノ酸の一種で、正式名はアミノレブリン酸といいます。数百種類あるアミノ酸のなかでも、生命体のエネルギー生産に関わる特に重要な成分であることが、最近の研究でわかりました」(坪内利江子先生)
 なんと、36億年前の地球で生まれ、生命の誕生に関与した“命の根源物質”ともいわれている成分なのだとか。
「植物では、葉緑素の原料となり、成長の源とされています。ALA配合の肥料を与えると、植物がイキイキとし、寿命もぐんと伸びます。人の体の中では、血液中のヘモグロビンの原料になったり、細胞を刺激して新陳代謝をアップさせる働きが。そのほか、皮膚組織の水分保持や臓器の活力を高めるなど、さまざまな役割を担っていることがわかってきたのです」(坪内先生)

肌が内側から潤い若返る!

 ALAがアメリカで最初に発見されたのは1950年。研究者にとって高嶺の花だったのが、微生物の出す物質を発酵させる製造法によって安く大量に作ることが可能に。一気に研究開発が進み用途が広がりました。
「その一つがALAを配合したクリームです。肌に塗るとALAが皮膚に浸透。細胞内のミトコンドリアを刺激し、新陳代謝を活性化します。そのとき、エネルギー代謝の副産物として水分が作られます。それが、皮膚組織のすみずみまでいきわたり、潤いのある美肌ができるのです」(坪内先生)
 皮膚の老化や肌荒れの悩みの多くは、肌の水分量の低下と関係しています。改善には保湿ケアがポイントとなるのですが、ALAなら肌自体で水分を作りだし、保湿力を高めてくれます。
「また、ALAは皮膚の弾力に関わるコラーゲン、ヒアルロン酸の生産を助ける可能性も高い成分なんです」(坪内先生)
 実験では、ALA配合のクリームを使った女性5人、全員の肌年齢が平均5.8歳若返りました。9~11日間の使用で、なんと肌の水分量、ハリ、明度までもがすべてアップしたのです。
 坪内先生は、ALAの濃度が濃いクリームを皮膚疾患の治療にも使っています。
「アトピー性皮膚炎の方に、クリームを処方したところ、塗った部分のみ改善がみられました。ほかにも、顔が赤くなる“酒さ”という治療が難しい疾患でも、予想以上の改善がみられています。今後、皮膚医療の面でもALAの応用が広がると思います」(坪内先生)

育毛、メタボにも効果を発揮

 ALAの効果は、ほかにも。育毛、メタボリックシンドロームの改善、貧血治療、免疫力の向上、活力の増強、ヘルペス・水虫治療などにも有効であることが確かめられています。さらに、ALAの特性を生かしたがん治療も、研究が進んでいます。
「ALAが体内で代謝されると、プロトポルフィリンIXという物質ができます。この物質が、治療したい細胞に蓄積。ある種の光と反応してその細胞を阻害する特性を生かし、がん・ニキビの治療や診断の研究が進んでいます。ALAは、普段口にしている食品にも含まれており、体内にとどまる時間も短いので副作用が起きる可能性が低いのも特徴。こうした医療分野での利用もおおいに期待されている、機能性成分なのです」(坪内先生)
 こんなすばらしい成分ALAは、いったいどんな食品に入っているのでしょうか?
 ごく微量ですが、ALAは味噌、醤油、納豆、ワインなど発酵食品や、かいわれ大根などスプラウト(発芽野菜)に含まれています。
「食品からALAの効果を得るのは難しいのですが、現在ではサプリメントの開発も進んでいるそうです。化粧品では、現在販売されているクリームのほか、ローションでも商品化が試みられています。ほかにも、ALA配合の商品を多数研究中です。近い将来、健康維持に欠かせない成分になりそうですね」(坪内先生)

お話を伺った先生/坪内利江子先生
医学博士。日本医科大学卒業後、同大学病院皮膚科、ハーバード大学皮膚科などを経て、日本医科大学美容皮膚科外来責任者としてレーザー治療を指導。05年、銀座スキンクリニックを開業し、女性の皮膚トラブルの解決にあたっている。

ALA配合クリーム問い合わせ/http://www.hana-mitsu.com/
042-702-3677