【アーティチョーク葉エキス】あーてぃちょーくはえきす

 アーティチョークは菊科の多年草で、「チョウセンアザミ」とも呼ばれます。観賞用としても栽培されますが、ヨーロッパではアーティチョークのつぼみは、定番の野菜のひとつ。日本では気候が合わないため、あまりスーパーには出回っていません。
 茹でたり、蒸して食べますが、ユリ根やブロッコリーの茎に似た味が新鮮でおいしいと、イタリアンやフレンチレストランなどで供する店が増えているようです。昔から薬草としても使われており、消化促進や肝機能改善などの健康効果があるのだとか。
 さらに最近の研究で、アーティチョークの葉は、美肌効果が高いことがわかってきました。
「 アーティチョークの葉に豊富に含まれる『シナロピクリン』という成分には、高い美白作用とアンチエイジング作用があります。この『シナロピクリン』を主と したアーティチョーク葉エキスの効果は、医学的にも確認されていますし、ヒト試験でも報告されています」(石曽根亜希先生)
 5名の女性にアーティチョーク葉エキスを1日150mg、約1カ月間摂ってもらい、摂取しない5名の女性と比較。肌のメラニン色素の指数を調べたところ、アーティチョーク葉エキスを摂ったグループは、肌が明らかに白くなり、美白作用があることが確認されました。

遺伝子レベルで美白&若肌に

 アーティチョーク葉エキスが注目されるのは、今までの美白成分とは違い、遺伝子レベルで美白効果を得られるところです。
「 強い紫外線を受けると、皮膚細胞では、遺伝子をコントロールするNF ─kB(エヌ・エフ・カッパ・ビー)という因子が活性化します。すると、肌を黒くする メラニンが増えたり、皮膚がゴワつく、弾力が低下するなど、紫外線から細胞や遺伝子を守るための“光老化”が起こります。
名古屋市立大学の研究グループとメーカーの共同研究によると、アーティチョーク葉エキスに含まれる『シナロピクリン』には、このNF ─kBの過剰な働きを抑えて美白効果をもたらし、“光老化”を改善させる高いアンチエイジング効果があるのです」(石曽根先生)
 くすみやシミなどの色素沈着を予防・改善しつつ、同時に肌の老化をストップさせるという一石二鳥の効果はうれしい限り。
 またNF─kBは、紫外線以外にも、睡眠不足や栄養のアンバランスが続いたりすると、過剰に活性化してしまうため、要注意。「 紫外線や肌ストレスなどは、毛穴が目立つ原因のひとつ。アーティチョーク葉エキスには、肌質を改善し、毛穴レスの肌に変える作用もあります」(石曽根先生)
 毛穴の目立たない、キメの整った肌は、若々しい印象を与えるので、ぜひ手に入れたいもの。

体験者の8割の毛穴が改善

 アーティチョーク葉エキスを肌に使った試験では、2 カ月間、1日2 回洗顔後に塗ったところ、開いていた毛穴が目立たなくなりました。15名中9名が「著しく改善」、3名が「改善」と、8 割に効果が出たのです。
「 毛穴が目立つのは、肌老化で黒ずんだり、酸化した皮脂などが溜まりやすくなるため。また、毛穴周りの角質が厚くなると、影が大きく目立つようになります。アーティチョーク葉エキスの作用で、肌質を改善すると毛穴が引き締まり、透明感から毛穴の影もより目立たなくなります」(石曽根先生)
 ところで、アーティチョークの料理を食べても、このような効果が得られるのでしょうか。
「 『シナロピクリン』は葉に含まれる成分。残念ながら、アーティチョークのつぼみを使った料理を食べても、美白の効果は得られません」(石曽根先生)
 しかし、現在は商品も出回り、肌に塗っても、飲んでも効果を得られる美肌成分として、これからの活用が期待されています。
「 アーティチョーク葉エキスは、今年の夏、紫外線を浴び続けてしまった、と後悔している人におすすめの美容成分。夏の肌ダメージは、早めに解消することが大切です」(石曽根先生)
 アーティチョーク葉エキス入りの化粧品や美容ドリンクを見つけたら、ちょっと注目してみてはいかがでしょう。

お話を伺った先生/石曽根亜希先生。
医師。北里大学医学部卒業後、昭和大学藤が丘病院勤務医を経て、メディカル・プラスクリニック(東京・新宿)に勤務。日本形成外科学会に所属。美容医療とエステティックのコラボレーションを専門とし、美容アドバイスに定評がある。

(左)夏のダメージを解消し、健康で毛穴レスの肌に導くソープと角質クリアジェル。オフポアソープ¥2,500、オフポアピーリングジェル¥3,500 /TBC

(右)ハリのある若い肌に。ラ・カスタ アロマエステ リフティングクリーム¥5,250/パシフィック プロダクツ