【糖質】とうしつ

 糖質は人の体にとって重要なエネルギー源。タンパク質、脂質と並ぶ三大栄養素の一つである、炭水化物の主成分です。
 糖と言えば「甘いもの」と思いがちですが、穀類やイモ類、果物などに多く含まれています。
「糖質は、同じように体のエネルギー源となる脂質やたんぱく質と比べ、すばやく使えるという特長があります。食べ物から摂取された糖質は、小腸で消化・吸収されると、最終的にブドウ糖となり、血液に乗って各細胞に運ばれます。脳の栄養になるのはブドウ糖だけなので、糖質が脳を働かせる唯一のエネルギー源なんですよ」(上符正志先生)

余った血糖が体脂肪になる!

 糖質は、結合している分子の数で単糖・少糖・多糖の3種類に分かれています。
「果物に含まれる果糖などの単糖類は、分解されやすく、食べてすぐにエネルギーに変わります。反対に、穀類に含まれるでんぷんなどの多糖類は分解が遅いので、腹持ちが良く、持久力のあるエネルギーに。少糖類はその中間で、砂糖やオリゴ糖が代表的です」(上符先生)
 糖質を摂るときは、この分解されてブドウ糖に変わる速さに注意が必要です。摂り方次第では肥満の原因に!
「血液にブドウ糖が入ると、血中の糖の濃度=『血糖値』が上がります。すると、すい臓から『インシュリン』というホルモンが分泌され、糖を各細胞にエネルギーとして送り込むよう働きます。このとき、果糖や砂糖などの分解されやすい糖質は、一気に血糖値が上がり、インシュリンも大量に分泌されます」
 大量のインシュリンは、血中のブドウ糖を細胞にドンドン運びます。
「細胞でエネルギーとして消費しきれなかったブドウ糖は、肝臓に蓄えられます。ここで、貯蔵可能量を超えると脂肪細胞に送られ、体脂肪=ぜい肉になるのです」(上符先生)
 これを防ぐには、ブドウ糖に変わるのが遅い食材を摂り、インシュリンが大量に出ないようにすること。そんな時に役立つのが、食材のGI値(グリセミックス・インデックス)です。
「GI値とは、食材に含まれる糖質が分解され、血糖値を上げるまでのスピードを数値化したもの。数値が高いほど、血糖値の上昇が速くなります。このGI値が高くないものを中心に食べるのが、『低インシュリンダイエット』です。砂糖や小麦粉、白米、じゃがいもといった“白い食品”は数値が高いので、ヤセたい人はあまり量を摂らないほうがいいですね」(上符先生)
 また最近、糖質の摂り過ぎが肌の老化を引き起こす、と話題になっているのが“肌糖化”。
「“糖化”とは、血糖値が急上昇したときに、体内にあるたんぱく質と糖が結びついて炎症を起こすこと。シミ・シワ・たるみなど肌老化の原因になると言われています」(上符先生)

糖質制限で無理なくヤセる

 そもそも日本人は、欧米人に比べ、インシュリンを分泌する能力が低いのだとか。
「江戸時代までの食生活では、GI値の低い雑穀や野菜が主食で、インシュリンを多く出す必要がありませんでした。しかし、欧米化が進み、甘いものやパンなど精製した小麦粉をたくさん食べるようになった。こうした食生活に、私たちの体がついていけないんです。今、日本ではインシュリンが正しく働かない糖尿病の患者が、若い世代にも増えています。糖尿病の予備軍を含めると、推定2,210万人という調査も。これは、およそ成人の3人に1人という驚きの結果なんです」(上符先生)
 最近では、糖尿病の患者のための「糖質制限食」が、ダイエット効果が高いと話題に。「糖質オフ」「糖質ゼロ」のドリンクやお酒も増えています。
「糖質さえ制限すれば、脂質やたんぱく質はしっかり食べてよく、カロリー制限より楽と人気のようですね。また、無理な我慢はストレスになるので、たまには糖質オフの商品を活用するのもオススメです」(上符先生)
 大切なエネルギー源の糖質と上手につき合うことで、若さと健康を保ちましょう!

お話を伺った先生/上符(うわぶ)正志先生。医師。抗加齢医学会専門医。銀座上符メディカルクリニック院長。産業医科大学医学部卒業後、北里大学医学部救命救急センターなどを経て、アメリカNYの最先端治療プログラムを習得。著書に『NY式デトックス生活』(WAVE出版)。

(左)糖質ゼロ&カロリーオフでも、コクと深みのある味わいの新ジャンル。
キリン 濃い味 糖質0(350ml)¥141〈編集部調べ〉/キリンビール

(右)日本酒の旨みを残したまま、特許製法で日本酒でも糖質0を実現!
糖質ゼロ(210ml)¥160/月桂冠