【キューティクル】きゅーてぃくる

 キューティクルといえば、ツヤ髪のモトというのはみなさんご存知ですよね。日本語にすると「小皮」や「角皮」といい、髪や爪のような硬いたんぱく質を覆う保護膜のこと。実は、爪の周りの甘皮も同じものなんです。無色透明で、哺乳類だけでなく昆虫にもあるもの。
「 髪のキューティクルは、毛髪の一番外側の部分で、5%の硫黄を含むたんぱく質でできています。顕微鏡で見ると、魚のうろこのように同じ方向に重なりあった状態。表面に汚れがつくのを防ぎ、水分や油分が逃げないように守る働きがあります。また、爪のキューティクルには、 爪を作り出す部分や、新しい爪を保護する役割があります」(北澤秀子先生)
 ちなみに髪のキューティクルは個々で違うため、指紋のように誰のものか判定できるそう。

キューティクルを壊す摩擦や紫外線

 毛根以外の髪や、爪は死んだ組織なので、キューティクルは壊れると元に戻りません。
 特に髪のキューティクルは壊れやすく、ゴムで縛っただけでもはがれてしまうんだとか。
「 髪は細かい繊維が集まってできており、これをキューティクルが束ねています。髪は内部に水分を13%程含んでいるのが理想的。外からの刺激によってキューティクルがはがれると、中の繊維が空洞化して水分や油分が失われ、パサついたり、ツヤがなくなります。特に毛先は壊れやすいので要注意ですね」(北澤先生)
 キューティクルが傷んで枝毛や切れ毛が増えたり、毛先がパサついたら、潔く毛先をカットするのが一番だそう。では、キューティクルが壊れるのはどう してでしょうか?
「 髪の表面に熱や摩擦が加わるのは大敵ですね。また、紫外線にも弱いので、これからの季節は、紫外線防止効果のあるヘアケア用品を使った方がいい。自己流のお手入れでキューティクルを傷つけていることが多いので、注意しましょう」(北澤先生)

【キューティクルが壊れる原因】
●紫外線を浴びる
●大気汚染
●海水・塩素が髪につく
●高温でドライヤーをかける
●カラーリングやパーマ
●洗いすぎによる油分不足
●シャンプー成分のすすぎ不足
●毛先を手指でいじる
●いつも同じ髪型に縛る
●目の密集したブラシを使う

キューティクルを守るヘアケア

 そこで気になるのが、キューティクルを守るケア。美髪になる方法を教えてもらいました。
「 ブラッシングはとても大切です。頭皮を刺激するように、毎日行いましょう。頭皮の皮脂が髪の表面に広がり、キューティクルを守る天然のヘアクリーム になります。洗髪後、濡れたままだとはがれやすくなるので、少し乾かしてからブラッシングを。ただし、長時間行うとキューティクルを傷つけるので、ほ どほどがベストです」(北澤先生)
 シャンプーやトリートメントは、つける場所が重要です。
「 洗いすぎると髪の油分まで奪うので、シャンプーは1日1 回までに。頭皮が乾燥しやすい人は、1 日おきにシャンプーして、それ以外はぬるま湯で流すだけで十分。また、髪ではなく頭皮を洗うようにし、しっかりすすぐ習慣を。反対にトリートメントは毛先を中心につけます。シャンプー後、タオルで軽く水分 を拭き取ってから行うと浸透が良くなり効果的です」(北澤先生)
 ドライヤーも、かけ方次第でキューティクルを守れます。
「 髪から15~20cm離しましょう。温風が120度以上になるとキューティクルが傷むので、温冷スイッチを途中で切り替え、温度が高くなりすぎないようにして。また、ドライヤー前に、毛先に洗い流さないタイプのトリートメントをつけると、傷みやすい髪をしっかり守ってくれます」(北澤先生)
 女性の場合、40 代から女性ホルモンの分泌が減って髪が細くなるので、表面を覆うキューティクルも、より薄くなっていきます。
 日々のお手入れでキューティクルを守り、いつまでも若々しい髪のツヤをキープしましょう!

お話を伺った先生/北澤秀子先生。理学博士。毛髪診断士。皮膚臨床薬理研究所・代表取締役。山野美容芸術短期大学講師。発毛・育毛研究の 第一人者で、ヘアケア商品の臨床に実績。「オールアバウト」のガイドとしても活躍中。著書に『美髪シャンプーの嘘』(幻冬舎¥777)がある。

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