夏はエアコンによる肌の乾燥に注意! 正しい日焼け止めの選び方

夏、最も重要なのは紫外線対策。エアコン下の乾燥にも要注意

日焼け止めは用途を知って適切なものを選び、ライフスタイルに応じ使い分けて。保湿には使用感の軽いものを

エアコンの効いたところでは肌の乾燥にご注意

 もうしばらく梅雨が続きますが、梅雨が明けると季節は一気に夏本番へ突入します。すると肌は過剰な皮脂や汗によってニキビや湿疹が出やすくなり、スキンケアの関心は洗顔に向かい、保湿は手薄になりがちです。ところがそれが落とし穴。

 通勤・通学、職場、デパートやコンビニ、レストランなど至るところでエアコンはがんがんに効いています。家でもエアコンをつけっぱなしの人は多いのですが、洗顔や汗を拭いた直後の肌につっぱりを感じたとしたら、肌表面の保護膜が落ちたところへエアコンにより肌の水分を奪われているから。エアコンが効いた中で過ごす時間が長いほど、肌は乾燥の傾向にあります。過剰な皮脂や汗を落とすことは大切ですが、夏の保湿もまた大切なのです。

 とはいえ、暑いのに重たい感じのクリームや乳液は不快ですね。実際にクリームでニキビができてしまうこともあります。しかし化粧水だけでは水分の蒸散は止められません。たっぷりの化粧水のあと、使用感の軽い美容乳液やジェルクリームで潤いが逃げないようにしてください。

日焼け止めはSPAとPAの両方の表示をチェック

 さらに耳タコかもしれませんが、夏にもっと大切なのが、紫外線対策です。紫外線のダメージが老化に直結することが知られるようになり、日常的に日焼け止めを塗る人が増えていますが、本当に適切な日焼け止めを使っているかをここでチェックしてみましょう。

 まず日焼け止めは、SPFとPA表示の両方を見ることがとても大切です。
 地上に届く紫外線はA波とB波の2種類で、紫外線B波の防止指数はSPFで表します。B波は肌を真っ赤にしたり水ぶくれをつくるなど、炎症を起こすほどエネルギーが強く、肌の表面の細胞にダメージを与えます。皮膚がんはB波が細胞のDNAを傷つけることによって起こるといわれています。ただ、紫外線B波は波長が長くないので、厚い雲にいくらか吸収され、ガラスも通過しないので、室内にいればあまり心配する必要はありません。

 一方、紫外線A波の防止指数はPAで表します。A波はエネルギーが弱く当たっても何も感じませんが、B波の20倍近くの量が降りそそぎ、波長が長いため雲もガラスも通過し、肌の奥の真皮組織をじわりじわりと壊していきます。シワやたるみなどはA波が主な原因ですから無視はできません。ちなみにシミは、A波B波の両方によって引き起こされることが分かってきています。

 SPFは50が最高値でそれ以上はSPF50+で表示され、PAは+、++、+++の三段階で表示され、+++が最高値ということをまず覚えてください。ただここでも注意することがあります。それは、SPFもPAも1平方センチメートルあたり2mgを塗ったと仮定して数値が算出されていますが、実際に日焼け止めをそこまでたっぷり塗る人は少ないということ。

 数値に安心せずに、こまめに塗り直しをするか、塗り直しができないならSPFもPA値もやや高めにしたほうがいいのです。とくに真夏の日中(10時~14時)外にいる時間が長いならば、なるべくSPFは50に近いものを、PAも最低++は確保したほうが得策です。

ライフスタイルに合わせて日焼け止めを2、3種類使い分ける

 ただし日焼け止めの使用感は肌との相性があり、数値が高いものほど肌が疲れやすい傾向にあるのは事実です。そんな背景もあり、最近では高い数値でも白浮きせず、肌への負担が軽い日焼け止めが続々と登場しています。とはいえ数値よりまず肌との相性が大切です。できればテスターを顔に塗ってみて、半日から一日様子を見てから買うと失敗しません。

 日中ほとんど外出しない日のSPF値は20~30で十分。でも家にいても窓辺で過ごしたり車を運転するのであれば、PAは最高値のものを選ぶなど、ライフスタイルに合わせて日焼け止めを2、3種類使い分けるとベターですね。
 夕方から夜にはクレンジングでしっかり落とし、そのあとローションパックなどで、肌のほてりを鎮(しず)めてやると、紫外線疲れを翌朝に残さず落ちつきます。

 ちなみにSPFやPAの測定法は日本独自のもので、海外ではPAに関しては表示されていないことが多いようです。
 日焼け止めは一昔前に比べて潤いを与えるものなど年々よくなってきています。上手に取り入れて、肌にとって過酷な夏を乗り切ってね。

(編集・制作 (株)法研)

【執筆】
山崎 多賀子さん


美容ジャーナリスト
化粧品メーカー、女性誌の編集者を経てフリーに。スキンケアからメイク、健康・メンタル美容まで幅広いジャンルで取材を続ける。著書に自らの乳がん体験談や乳がん患者に役立つ情報をまとめた『「キレイに治す乳がん」宣言!』(光文社)、人気連載をまとめた『山崎多賀子の極楽ビューティ体験記』(扶桑社)がある。NPO法人キャンサーリボンズ理事。NPO法人キャンサーネットジャパン認定乳がん体験者コーディネーター。

その他のヘルシーウーマンコラム

この記事を見ているひとはこんな記事も見ています

肌のダメージが気になる方へ オーガニック日焼け止めがオススメ!

肌ダメージが最近気になるけれど、日焼け止めはやめられない、紫外線の真っ只中にUVケアなしで出る勇気なんてない・・・。そろそろケミカルUVケアをしていた人が、肌ダメージに気づいてオーガニックコスメを選ぶようになってきています。オーガニック... 続きを読む

冬の紫外線対策にはPA値を重視!「冬のUVケア」3つのポイント

寒い今の時季、お肌はとっても疲れがち。パックや美容液、クリームなどのスキンケアばかりが気になってしまいますが、忘れてはいけないのが「冬のUVケア」です。紫外線量や強さは夏に比べて少なくなりますが、油断していると大きなダメージにつながるこ... 続きを読む

暑さを我慢するよりはエアコンでちゃんと冷やした方がいいんですよね?

カラダIQを高める!~今回の解説~ Q. 暑さを我慢するよりはエアコンでちゃんと冷やした方がいいんですよね? A. NO……冷やしすぎは、カラダ的にもエコ的にもNGです。
暑さが厳しく... 続きを読む

睡眠不足は仕事に悪影響-働く世代の快眠10か条

ある調査による日本人の平均睡眠時間は7時間22分。これは、世界的にみても短い時間です。アメリカの実験によると、6時間睡眠を2週間続けた場合、作業能率は一晩徹夜したのと同じくらい低下することが明らかになっています。
また、1日の睡眠時間... 続きを読む

4月から9月は紫外線対策を!シミ・シワを防ぐ4つのポイント

日焼けといえば夏のイメージですが、油断はできません。4月から9月ごろまでは強い紫外線が降り注いでいます。特に5月のよく晴れた日は、紫外線量が多い割に肌は日差しに慣れていないため、ダメージを受けやすいので注意しましょう。
オゾン層の破壊... 続きを読む

春から始めたい紫外線対策-おすすめの日焼け止めの選び方

紫外線と聞いて、何を連想するでしょうか。真夏の太陽?
それとも日焼けした肌?
紫外線量は、北半球では夏至のころ、6月に最も多くなります。4月ごろから増えはじめますから、5月のよく晴れた日などは要注意です。真夏の7月、8月ともなると、大な... 続きを読む

便秘を解消してくれる「腸マッサージ」のやり方-便秘しないコツ

皆さんは毎朝おなかスッキリしていますか?
女性を中心に、便秘で悩む人は少なくありません。便秘はおなかがはって苦しかったり痛いだけでなく、さまざまな不快な症状や病気を引き起こします。
便秘によって腸に悪玉菌が増えるとガスが発生しやすくな... 続きを読む

切らない脳の外科的治療ガンマナイフとは?体への負担が少ない訳

ガンマナイフは正式には「定位的放射線手術」といい、頭部を囲むように設置したコバルト(Co60)線源から、脳の病変にガンマ線を集中的に照射する治療法です。
今年5月、この治療に1993年から取り組む東京女子医科大学脳神経センターで、ガンマ... 続きを読む

美肌メイクはファンデの塗り方にあり!立体的に見えるベース作りの2つのコツとは?

スキンケアに日々注力しているからこそ、忘れちゃいけないのがベースメイクの作り方です。同じアイテムでも使い方や、色の使い方で美肌に見えるというテクニックを、ご紹介したいと思います!美肌メイクはファンデの塗り方にあり!立体的に見えるベース作... 続きを読む

紫外線対策でシミ・シワを予防-紫外線は肌の老化の原因になる?

紫外線というと、まず気になるのは日焼けですが、シミやシワなどにも深くかかわっていることがわかっています。シミ・シワといえば、典型的な肌の老化現象。肌の老化を「光老化」と呼ぶように、肌の老化の約80%は紫外線が原因といわれています。日焼けが... 続きを読む