女性のライフステージとは? 女性の体について12の基礎知識

18~39歳の女性の健康管理のポイント

妊娠・出産に最適な時期。またライフプランを立てる時期としても大事。女性の体のことを知って健康管理を

セクシャルヘルスを正しく知り、生活習慣を整えよう

 「働く女性の応援団 6」では、女性の年代別健康予防に関する米国の施策を紹介しました。その中で18~39歳の女性は、産婦人科系ではリプロダクティブヘルスの知識を学ぶこと、子宮頸がんのチェック、クラミジアやその他の性感染症のチェックなどが、内科系では体重や血圧のチェックなどが大事……とされています。
 この年代では女性ホルモンがピークを迎え、子どもを産むには最適な時期になります(図)。したがって、一番大事なのはセクシャルヘルス、つまり「月経」「妊娠・出産・避妊」を正しく知ること、「性感染症」「性暴力」から自分を守ること、「子宮頸がん」の予防をすることです。そして内科的には、「やせ」「低血圧」「貧血」など「低いことや少ないこと」に注意することです。栄養や運動が不足していないか、睡眠は十分とれているか、タバコやお酒など依存性のあるものから自分をきちんと守っているか、など生活習慣がきちんと整っているか、ということも大事です。

 また、自分のキャリアと家庭を将来どのように描いていくか、という「ライフプラン」を立てる時期としてもこの時期はとても大事です。子どもをもつと7割の女性が仕事をやめてしまいます。仕事と子育てを両立するための家庭や職場の環境、育児を支援する制度が整っていないなどが理由です。
 女性が仕事を続けるか続けないか……、この時期が大きな分かれ道になります。そして、その選択には、「どのようなパートナーを持つか」が大きく影響します。よく「女性の一生は旦那と職場のボスによって決まる」といわれます。意見は割れると思いますが、いくばくかの真実は含まれるでしょう。
 あなたは「イケメン」派? それとも「イクメン」派でしょうか? 働く女性の応援団に男性がいると、応援に幅がでます。ぜひ、男性を味方につけましょう。

(7)女性ホルモンは、生殖器に対する働き以外にもいろいろな働きがあります。エストロゲンは血管や骨を若々しく保ち、記憶力やおしゃべり力を高める、皮膚を若々しく保つ、などの働きがあります。プロゲステロンはむくみやすくする、少しうつっぽくさせるなどの作用があります。エストロゲンは乳がんや子宮体がんには、マイナスの作用があります。

(8)ピルには女性ホルモンに似た成分が入っています。そのため、ピルを一定期間飲み続けると、体が「十分な女性ホルモンがある」と勘違いをしてしまいます。その結果、排卵が起きなくなり、子宮内膜が厚くならず、精子も入りにくくなります。

(9)無月経は、(3)の3つの器官のどこかに異常があると起こってきます。また、無月経の原因で最近一番多いのは「やせ」です。過激なダイエットでやせすぎると月経が止まり、3カ月以上無月経になると治すのが難しくなります。過食、拒食など食行動の異常は、女性の方が多いといわれています。

(10)性感染症で増えているのはクラミジア感染症です。ほとんど無症状で気づかぬうちに卵管炎を起こし、不妊になってしまうこともあります。セックスパートナーと協力して二人で治療する必要があります。梅毒や淋病、HIV感染にも注意しましょう。
 おりもののにおいや色が変、かゆみがある場合はもちろん、無防備なセックスをしたときには検査を受けましょう。ピルは避妊には効果的ですが、性感染症の予防にはなりません。正しいコンドームの付け方も覚えましょう。また、避妊は互いの性に対するリスペクトです。あなたの健康を大事にしてくれる男性を選びましょう。

(11)子宮頸がんはヒトパピローマウイルスの感染によって起こります。セックスの経験のある方は定期的に検査を受けましょう。また、ヒトパピローマウイルスのワクチンができました。3回接種が必要です。10代の接種が推奨されていますが、あなたに効果があるかは主治医に相談してみましょう。

※ 2013年6月14日に、国による積極的接種の推奨は差し控えると発表されました。(詳細)


(12)朝起きたら、鏡に向かってあっかんべーをしてみましょう。下のまぶたの内側が白っぽかったら貧血の可能性があります。爪が薄くて反っている、食べ物の味が変、皮膚が変に黄色っぽい……なども貧血のサインです。女性の貧血はゆっくり進むので気づきにくいのですが、ヘモグロビンが10g/dl以下だと酸素が薄い高地で作業しているような感じで疲れます。

 子宮や卵巣の病気のことは、gooヘルスケア「ヘルシーウーマン」「気になる女性の病気と症状」にたくさん記事があります。この機会に気になることを調べてみましょう。

 どの時期でも男女が支え合うのは大事なのですが、妊娠・性感染症などは微妙な男女のコミュニケーションの問題です。あなたの健康やキャリアを大切に考えてくれる男性を選びたいですね。

女性の体についてどれだけ知っているかチェックしよう

 あなたは自分の体についてどれくらい知っていますか? 次の問題でチェックしてみてください。

【問 題】
(1)女性ホルモンの名前を二つあげてください
(2)女性ホルモンはどこで作られているでしょうか
(3)月経を調節している器官を3つあげてください
(4)排卵の前後で、体温はどのように変化するでしょうか
(5)月経周期の間で一番妊娠しやすい時期はいつでしょうか
(6)女性ホルモンの生殖器に対する働きをあげてください
(7)女性ホルモンの生殖器以外に対する働きをあげてください
(8)ピルを使うとなぜ避妊することができるのでしょう
(9)無月経になる理由をいくつかあげてください
(10)性感染症をいくつかあげてください
(11)子宮頸がんの予防の方法をあげてください
(12)貧血のチェック方法を知っていますか

【回 答】
(1)エストロゲンとプロゲステロン

(2)ほとんど卵巣で作られます。卵巣は下腹部にあり、子宮の両脇にある親指大の小さな臓器です。

(3)月経が規則正しいリズムを刻むためには、視床下部、下垂体、卵巣の3つの器官がバランスのとれた働きをすることが必要です。3つのうちのどこかに異常があると月経がうまくいきません。視床下部や下垂体は頭の中にあり、ストレス、不眠、過労などによっても影響を受けます。

(4)排卵の前が低体温期、排卵の後が高体温期で、二相性であることは排卵があることを示しています。基礎体温を計るのはちょっと面倒ですが、新しいタイプの体温計も出てきているので試してみてください。

(5)排卵の少し前から排卵まで。卵子の寿命は短いので、妊娠したい人はタイミングを逃さないように。

(6)エストロゲンは、女性らしさを作るホルモンです。子宮・腟・乳房の発育を促し、女性らしい体形にします。排卵直前に大量に分泌され、排卵を促し、子宮内膜を厚くし、腟を潤わせます。魅力的な女性を作るホルモンですね。
 一方、プロゲステロンは子宮内膜を厚くし、受精卵が着きやすくする、体温を上げる、子宮壁の動きを抑え、流産や早産を防ぐ、妊娠を維持する、乳腺を豊かにするなど、妊娠の維持のためのホルモンつまりママホルモンともいえますね。

(7)女性ホルモンは、生殖器に対する働き以外にもいろいろな働きがあります。エストロゲンは血管や骨を若々しく保ち、記憶力やおしゃべり力を高める、皮膚を若々しく保つ、などの働きがあります。プロゲステロンはむくみやすくする、少しうつっぽくさせるなどの作用があります。エストロゲンは乳がんや子宮体がんには、マイナスの作用があります。

(8)ピルには女性ホルモンに似た成分が入っています。そのため、ピルを一定期間飲み続けると、体が「十分な女性ホルモンがある」と勘違いをしてしまいます。その結果、排卵が起きなくなり、子宮内膜が厚くならず、精子も入りにくくなります。

(9)無月経は、(3)の3つの器官のどこかに異常があると起こってきます。また、無月経の原因で最近一番多いのは「やせ」です。過激なダイエットでやせすぎると月経が止まり、3カ月以上無月経になると治すのが難しくなります。過食、拒食など食行動の異常は、女性の方が多いといわれています。

(10)性感染症で増えているのはクラミジア感染症です。ほとんど無症状で気づかぬうちに卵管炎を起こし、不妊になってしまうこともあります。セックスパートナーと協力して二人で治療する必要があります。梅毒や淋病、HIV感染にも注意しましょう。
 おりもののにおいや色が変、かゆみがある場合はもちろん、無防備なセックスをしたときには検査を受けましょう。ピルは避妊には効果的ですが、性感染症の予防にはなりません。正しいコンドームの付け方も覚えましょう。また、避妊は互いの性に対するリスペクトです。あなたの健康を大事にしてくれる男性を選びましょう。

(11)子宮頸がんはヒトパピローマウイルスの感染によって起こります。セックスの経験のある方は定期的に検査を受けましょう。また、ヒトパピローマウイルスのワクチンができました。3回接種が必要です。10代の接種が推奨されていますが、あなたに効果があるかは主治医に相談してみましょう。

(12)朝起きたら、鏡に向かってあっかんべーをしてみましょう。下のまぶたの内側が白っぽかったら貧血の可能性があります。爪が薄くて反っている、食べ物の味が変、皮膚が変に黄色っぽい……なども貧血のサインです。女性の貧血はゆっくり進むので気づきにくいのですが、ヘモグロビンが10g/dl以下だと酸素が薄い高地で作業しているような感じで疲れます。

 子宮や卵巣の病気のことは、gooヘルスケア「ヘルシーウーマン」「気になる女性の病気と症状」にたくさん記事があります。この機会に気になることを調べてみましょう。

 どの時期でも男女が支え合うのは大事なのですが、妊娠・性感染症などは微妙な男女のコミュニケーションの問題です。あなたの健康やキャリアを大切に考えてくれる男性を選びたいですね。

(編集・制作 (株)法研)

【執筆】
荒木 葉子先生


東京医科歯科大学女性研究者支援室特任教授
荒木労働衛生コンサルタント事務所所長
慶應義塾大学医学部卒業後、内科・血液内科専攻。カリフォルニア大学サンフランシスコ校留学。報知新聞社産業医、NTT東日本東京健康管理センタ所長を経て、現在荒木労働衛生コンサルタント事務所所長。内科専門医・産業医・労働衛生コンサルタント。企業の労働衛生と半蔵門病院で内科診療を行う。主な著書に『臨床医が知っておきたい女性の診かたのエッセンス』(医学書院)、『働く女性たちのウェルネスブック』(慶應義塾大学出版会)など。

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