冬の寒さと乾燥から髪と頭皮を守る-トリートメントの効果的な使い方

ブラッシング時の静電気や乾いたパラパラのフケは乾燥が原因

乾燥や寒さによるダメージを防ぎ、ツヤ髪と健康な頭皮を手に入れるには

肌と同じように、髪や頭皮も乾燥によってダメージを受けている

 洗顔後の肌がピキピキッとつっぱったり、手足がカサカサするなど、乾燥を自覚しやすい冬は、肌の保湿をいつもより入念にしますよね。ところが髪や頭皮についてはどうでしょう。肌ほど乾燥を自覚にしくいため、特別なケアをしていない人がとても多いのでは。

 紫外線の量や汗、皮脂の分泌が少ない冬は、髪や頭皮のダメージが少ないと思ったら大間違い。髪も頭皮も肌と同じケラチン質からできていて、同じように乾燥でダメージを受けるんです。ブラッシングしたときに静電気が起こるのは、髪の水分が足りない証拠。乾いたフケがパラパラ落ちるのは、頭皮が乾燥して角質がはがれ落ちている可能性大なんです。

乾燥による髪の傷みは、トリートメントなどで守るのが基本

 では、髪が乾燥するとどうなるのでしょう。まず髪の表面を覆って髪の内部を守っている鱗状のキューティクルが反り返り、はがれやすくなります。するとシャンプー時に内部の潤いを保つ成分が流れ出し髪がパサパサする。枝毛や切れ毛もできます。それくらいなら痛くも痒くもない、と思いますか? でも、肌質と同じくらい、髪質もあなたの見た目のイメージに深く深~くかかわっているんですよ。

 昔から「髪は女の命」っていうけれど、今も自分のアイデンティティを表現するヘアスタイルは重要です。昔、「緑の黒髪」という表現がよく使われました。それは女性のつややかで美しい黒髪を宝石のように称えた言葉です。もちろんカラーリングが一般的な現代に黒髪至上主義は通用しませんが、色はともかく、潤いのあるつややかな髪質は、やはり女性の武器としては特別です。
 ツヤ肌にみんなが憧れているのと同じで、ツヤ髪のもつ威力は、みずみずしい女性の象徴として、スゴイのです。逆にツヤやハリがない髪は、疲れて老いて見える。それくらい髪質はイメージにかかわり、髪の傷みはマイナスのイメージに働く。一大事だと思いません? 髪の若々しさのバロメーターは、ツヤとハリ。トリートメントなどで乾燥から守るケアは基本なのです。

 最近はノンシリコン系やオーガニック系、エイジングケアに特化したものなど、さまざまなタイプのヘアケア製品が出ています。自分の髪が求めているものを吟味しましょう。
 すでに髪の傷みやぱさつきが気になるならば、アウトバスタイプのヘアトリートメント(洗い流さないトリートメント)をシャンプー後のタオルドライした髪によーくすり込んであげてください。ツヤが足りないならば、ヘアオイルもおすすめです。ヘアオイルは少量を両手のひらにとり、キューティクルを整えるよう毛先に向かってつけていくのがポイントです。
 また、ブラッシングの前に髪用の保湿剤をスプレーすれば、静電気が起こるのを防ぎ、摩擦による髪のダメージも防ぐことができます。

乾燥によるパラパラしたフケには、頭皮に優しい低刺激性のシャンプーを

 さて、そもそも土壌である頭皮が乾燥していると、健康的な髪は生えてきません。頭皮は髪に守られ、ある程度の湿度は保たれているものの、空気が乾燥すれば乾きやすいし、髪が薄い人や、頭頂部など分け目は特に乾燥しがちです。さらに髪は血液から栄養をもらって育つので、寒さで血流が悪くなってもひ弱な髪になるなど、冬の頭皮環境は万全とはいえないのです。

 頭皮の乾燥が進むと、痒みが出たり、パラパラ乾燥したフケが出やすくなりますが、それを頭皮が汚れていると勘違いして、必死でシャンプーする人がいますが、これは逆効果です。シャンプーの回数を増やしたり、ゴシゴシ頭皮を洗ってしまうと、さらに乾燥が進み、バリア機能がこわれて炎症を起こしやすくなります。

 では、シャンプーはできるだけ控えたほうがいいのかというと、それも間違い。冬は皮脂の分泌量が減るとはいっても、頭皮は顔の2倍以上の皮脂が分泌しているので、雑菌のエサになる古くなった皮脂や角質は取り去り、頭皮を清潔に保つことはやっぱり大切。
 決して頭皮を傷つけないように、毛穴に詰まった皮脂を押し出すイメージで指の腹でもみ洗いをして、すすぎもシャンプーが残らないようていねいにすすぐこと。あとは朝晩に、頭皮用のエッセンスで潤いを与えてあげると、痒みが落ちつき、フケも少なくなるはずです。

 ちなみに、フケ用の薬用シャンプーは、過剰皮脂による雑菌の繁殖で起こるフケ対策用が多く、殺菌効果や脱脂力が強いため、乾燥によるフケにこのタイプを使うとさらに頭皮が乾燥する恐れがあるので要注意。パラパラしたフケなら、低刺激性の頭皮に優しいものを使って頭皮を落ちつかせることが大切ですよ。

 また、長時間寒気のなかで過ごすときは、頭皮を冷気にさらさないよう、帽子などで守って血流環境をキープしておくことも有効です。

 さて、精神的ストレスも頭皮の血流を妨げ、発毛環境を悪くします。湯船でしっかり体を温め、頭皮マッサージなどして緊張をゆるめることも頭皮ケアに有効です。
 さらに最近話題のHSP(ヒートショックプロテイン)入浴法も効果的。HSPとは、体内のあらゆる傷ついた細胞を修復し、元気に再生させるタンパク質のことで、熱ストレスを与えると大量に体内から発生することが分かっています。入浴法は、40~42度のお湯に10~20分浸かり体温を平温+1.5度上げるという簡単なもの。これで免疫力が上り、肌も頭皮の細胞も修復。血行も良好。細胞が元気になればストレスも軽減されるとか。今夜からぜひ試してみてはいかがでしょう。

(編集・制作 (株)法研)

【執筆】
山崎 多賀子さん


美容ジャーナリスト
化粧品メーカー、女性誌の編集者を経てフリーに。スキンケアからメイク、健康・メンタル美容まで幅広いジャンルで取材を続ける。著書に自らの乳がん体験談や乳がん患者に役立つ情報をまとめた『「キレイに治す乳がん」宣言!』(光文社)、人気連載をまとめた『山崎多賀子の極楽ビューティ体験記』(扶桑社)がある。NPO法人キャンサーリボンズ理事、NPO法人乳がん画像診断ネットワーク理事、NPO法人キャンサーネットジャパン認定乳がん体験者コーディネーターなどを務める。

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