メタボになりやすい人10の特徴-メタボを予防する食事法と運動法

あなたも予備軍かも。早めの生活改善で内臓脂肪をカット

メタボリックシンドロームは中年男性だけの問題ではありません。スリムなのにお腹ぽっこりの女性だって!

メタボリックシンドロームってなに?

 メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪が蓄積したタイプの肥満に加え、血圧や中性脂肪値、血糖値が高めといった要因が複数重なった状態をいいます。この状態を放っておくと、高血圧、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病にかかりやすくなり、動脈硬化を促進させて、心筋梗塞や脳梗塞などの重大な病気につながります。

 メタボリックシンドロームは、2006年の「新語・流行語大賞トップテン」に選ばれたほど、日常的な言葉となりました。今では、「わたし、メタボかも」「こんな生活しているとメタボになるよ」といった会話が若い人の間でも交わされています。
 「平成16年国民健康・栄養調査」(平成18年・厚労省)によると、40~74歳の男性の2人に1人、女性の5人に1人がメタボリックシンドロームまたはその予備群とされています。

 「でも、わたしには関係ない」なんて思っていたら大間違い。メタボリックシンドロームは主に食べすぎ、飲みすぎ、運動不足など乱れた生活習慣が積み重なって起こることが知られています。つまり、若いころからの乱れた生活習慣がメタボリックシンドロームの下地となるのです。将来、メタボリックシンドロームにならないためにも、今から内臓脂肪をためない生活をこころがけましょう。

基準値以下でも油断は禁物

<メタボリックシンドロームの診断基準>
 次の(1)に加え、(2)~(3)のうち2つ以上の項目に当てはまったら、メタボリックシンドロームと診断されます。

 (1)腹囲(おへそ回り) 男性85cm以上、女性90cm以上
 (2)中性脂肪 150mg/dl以上 または HDLコレステロール 40mg/dl未満
 (3)最高血圧 130mmHg以上 または 最低血圧85mmHg以上
 (4)空腹時血糖値 110mg/dl以上

 20代や30代で基準値を超える人は少ないでしょう。しかし、基準値はあくまで赤信号。基準値に達する前に手を打たなければ意味がありません。女性の場合、腹囲が80cmを超えたら黄信号と考えましょう。ここでいう腹囲とは、おへその高さ、つまり一番太いところですから、一番細いウエストと間違えないようにしましょう!

メタボリックシンドロームになりやすいのはこんな人

 一般的に内臓脂肪がつきやすいのは男性で、女性につきやすいのは皮下脂肪。皮下脂肪は内臓脂肪にくらべ体に悪さをしないと言われています。しかし油断は禁物。不規則な生活を続けていると、女性でも閉経期以降は男性並みに内臓脂肪が増加する可能性が高いのです。
 次のうち、当てはまる項目が半分以上あれば要注意! 一つでもあったら、さっそく改善しましょう。

(1)朝食を抜くなど、食事が不規則
(2)間食や夜遅い時間の食事が多い
(3)ごはんやめん類が大好きで炭水化物のみの食事が多い
(4)野菜をあまり食べない
(5)早食いで、よくかまない
(6)お酒を飲む量が多い
(7)デスクワークが中心でほとんど運動しない
(8)タバコを吸っている
(9)ダイエットしても再び太ることをくり返している
(10)ウエストサイズが年々大きくなってきている

 若い女性は、特に(9)に注意。ダイエットのリバウンドで増えてくるのは脂肪です。全体の見た目はほっそりしているのに、下腹部だけがぽっこり出ている人は、内臓脂肪型の「隠れ肥満」かもしれません。“メタボ予備軍”にならないよう注意しましょう。
 ちなみに、下半身に脂肪がついた「洋なし型肥満」が女性に多く見られますが、これは皮下脂肪型の肥満です。一方、りんごのようにおなかが丸く、上半身に脂肪がついた「りんご型肥満」が典型的な内臓脂肪型の肥満で、男性に多く見られます。

早めの生活改善で内臓脂肪をためない、減らす生活を

 増えすぎると体に悪さをする内臓脂肪ですが、自分に合ったよい方法をとれば必ず減らすことができ、少し減っただけでも体によい影響があると言われます。内臓脂肪を減らすには、なんといっても食事と運動の見直しです。身近なところから少しずつ改善してみましょう。
 具体的には、次のようなことなら、簡単にできて無理なく続けられるでしょう。

●食事編
(1)1日3食を決まった時間に食べる(空腹時間が長いと、体は入ってきたエネルギー(脂肪)をため込もうとする)
(2)間食や夜食を控え、寝る前の2時間は食べない
(3)ビタミンや食物繊維が豊富な野菜をたっぷり食べる。毎朝、野菜ジュースを飲むのもおすすめ
(4)動物性脂肪と塩分のとりすぎに注意。お肉は焼肉よりは脂肪の残りにくいしゃぶしゃぶにしてポン酢で食べるなど、調理方法や味付けを工夫して
(5)食事はゆっくり、よくかんで食べる(満腹中枢のストップサインがかかる前に食べすぎてしまうことを防ぐ)
(6)バランスよく食べ、ドカ食いはしない。無理な減量もしない

●運動編
(1)歩いて買い物に行く、電車通勤なら一駅手前で降りて歩くなど、1日30分以上のウオーキングを
(2)エスカレーターやエレベーターではなく、階段を使う
(3)テレビを見ながらでも、毎日簡単な筋肉トレーニングや体操をして筋力アップ
(4)運動をするときは無理をせず、長く続けることを目標に

 特別な運動をするというより、まずは普段の生活や家事の中で、毎日意識して体を動かすようにするとよいでしょう。お菓子やジュース、リモコンを手の届くところに並べて一度座ったら動かない、という生活は肥満へ直結です。

 毎日の生活をチェックして肥満を防ぎ、“メタボ予備軍”にならないようご用心を!

【監修】
関谷 剛先生


東京大学医学部附属病院アレルギーリウマチ内科
信州大学医学部卒。東京大学大学院医学系研究科卒。医学博士。国立国際医療センター等の病院勤務を経て、現職に。また東京大学医学部漢方生体防御機能学講座で修業中。専門はアレルギー学および免疫学。ほかに環境セミナーや生活習慣病予防セミナーや産業衛生活動も行っている。趣味は伝統医学・代替医療・統合医療の研究。現代医学に加え伝統医学的なものの中にも健康の秘訣があると考えている。

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