低インシュリンダイエットでいちばん大切なのが、主食の選び方。同じ米でも、白米より精製度の低い胚芽米や玄米、小麦粉なら全粒粉というように、かみごたえのあるもののほうがGI値は低くおさえられます。同じ食品でも、やわらかく火を通す調理法より、かために仕上げるほうが、血糖値の上がり方がゆっくりに。たとえばGI値が低いパスタも、アルデンテにゆでればさらにGI値を低くすることができます。
「ダイエットのためには低カロリー食」と思いこんで、肉や魚の量まで減らしてしまうのは、大きな間違いです。タンパク質は、インシュリンの分泌をおさえ、脂肪を分解するホルモンの分泌を促してくれる、大切な栄養素。しかも、タンパク質が不足すると筋肉が落ちてしまい、ますます脂肪を消費しない体になる危険性が大。ただし、動物性脂肪のとりすぎはマイナスなので、肉は脂肪の少ないものを選んで。
砂糖たっぷりのデザートは、ただでさえGI値が高いのに、食事で糖質をとったすぐあとに食べると、血糖値は急上昇チ インシュリンが動員されて、脂肪をためこむ結果に……。でも、おやつとして食べるのは、エネルギーの補給になるからOKです。むしろ、空腹状態を長く続けると、体は脂肪をたくわえようとするので、これを防ぐためにも間食は有効です。できれば、砂糖控えめのお菓子や乳製品、くだものを。
食事をするとき、ご飯やパンから先に食べるのはNG。空腹時に炭水化物をとると、急激に血糖値が上がってしまいます。これをおさえるには、一緒に食べたものの消化吸収を遅らせる繊維質のもの、牛乳、酢を先にとること。つまり、海藻や野菜の酢のもの、酸味をきかせたサラダなどを前菜にすればOKです。牛乳を食事の前に飲んでおくのも有効。これだけで、インシュリンの分泌に大きな違いが!
魚には良質のタンパク質や健康に役立つ脂肪がたっぷり。なかでも青魚には、EPAやDHAといった血糖値を下げる働きをする不飽和脂肪酸が多く含まれるうえ、カルシウムやビタミンも豊富です。野菜は、いも類やにんじんを除けばGI値が低く、カロチンなどのビタミン類がたくさんとれるし、繊維質の多い根菜類も低インシュリンダイエットには最適。魚や野菜を味方につければ、健康的にやせられます。
運動をすると、脂肪がつきにくい体になるし、インシュリンの分泌をおさえることも可能です。かといって、運動だけでダイエットしようとすれば、かなりハードな運動が必要になってきます。低インシュリンダイエットをやっていれば、効率よく脂肪が燃えるので、少しの運動でも効果は大。なるべく歩く、階段を使うなど、一日に2~3分でも運動することから始めて、ダイエットにはずみをつけましょう。
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