熟睡ダイエット

食後に寝るのはダイエットに大敵?

 これまで、ダイエットにまつわるいろいろな嘘とホントを検証してきましたが、今回は「食後すぐに横になると太る」という俗説について検証したいと思います。ダイエッターのみなさんならほとんど誰もが食後に眠らないように気をつかっているはずです。「寝たら太る」という強迫観念すら持っているのではないでしょうか?

 この俗説はなるほど正しいといえます。ならばここで誕生するのが「不眠ダイエット」ということになります。寝ると太る! ならば、起きていればやせる! という単純な方程式です。さて、これが成り立つのでしょうか?

睡眠のリズムとノルアドレナリン

 ノルアドレナリンといえば、ダイエットには欠かせない脂肪代謝を促進してくれるホルモンですが、実はこのホルモンは起きているときにたくさん分泌されるという特徴があります。というのも、ノルアドレナリンは意識を保つホルモンで、これが脳で分泌されているからこそ、私たちは目を覚まして起きていられるのです。

 逆にセロトニンというホルモンは睡眠と関係が深いホルモンで、眠っているときはこれの分泌が多くなります。つまり、セロトニンとノルアドレナリンはシーソー関係にあるのです。「ノルアドレナリン↑、セロトニン↓」のときには目を覚まし意識が活発に動き、「ノルアドレナリン↓、セロトニン↑」のときなら眠くなって意識が低下するといった具合になるのです。

 このノルアドレナリンとセロトニンのリズムが睡眠と覚醒のリズムを作っています。睡眠中はノルアドレナリンが低下しますから、当然脂肪代謝は低下し、カロリーの消費が抑えられます。ノルアドレナリンの低下はダイエットには大敵です。だから食後に睡眠をとればカロリーが蓄積されて太ってしまうと誰もが考えます。しかし、本当にそうでしょうか。

意識がしっかりしているとやせ体質になれる

 ノルアドレナリンはダイエットの味方ですが、このホルモンがたくさん分泌されているかどうかを簡単に調べられる方法があります。それはひとえに「ドキドキしているか?」ということです。しかし、常にドキドキしている人などいないでしょうからこれはよい指標にはなりませんね。

 それよりも「意識がはっきりしていて目がしっかり覚めているか?」がノルアドレナリン分泌のよい指標になります。すぐにイライラする人、怒りっぽい人は目が覚めていて、意識も活発に動いているのでノルアドレナリンが多く分泌されているといえます。つまり、意識がしっかり働いていることがやせ体質を作るのに重要だということです。逆に、いつもボーッとしている人は太りやすいということになります。

 だからこそ、昔から、怒りっぽくて神経質な人はやせ型、おおらかな人は肥満型というステレオタイプな概念を私たちは持っているわけです。これはまさに、ノルアドレナリンの分泌量とやせ、肥満がある程度関係していることを意味しています。もちろん、やせ、肥満には遺伝も関係するので、一概にこのことばかりを唱えることはできませんが、性格と体型の関係はあながち嘘ともいえないようです。

 ともあれ、これらのことにより、「眠らないこと」=「ノルアドレナリンが多く分泌されている」=「ダイエットにいい」となり、やはり食後の睡眠はダイエットの大敵ということになりそうですが……。


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昔から「食後すぐに横になると太る」という俗説がありますが、これは本当のことなのでしょうか?

食後の睡眠をとったほうが気分が爽快になる

 私はよく食後に10分でも15分でも、眠くなったときに睡眠をとるのですが、睡眠をとったほうがとらなかったときよりもはるかにその後の仕事能率が上がります。気分が爽快になり意識もはっきりします。確かに、食後の睡眠はカロリーを蓄積する方向に向かわせますが、その後に意識がはっきりすることを考えれば、決して「太り体質になる」ということはないと思います。むしろ10分や15分の睡眠でその後の意識が活発になるのなら、睡眠はその後のノルアドレナリンの分泌量を増やし、やせ体質にしてくれるものといえます。  逆に睡眠をとらないでボーッとしていると、意識がクリアでなくなってしまい、結局ノルアドレナリンがしっかり出ない状態になり、全体の分泌量が低下してしまいかねません。つまり、睡眠不足と熟睡では全体的に見て睡眠不足のほうがはるかに肥満体質を作ってしまうと考えています。

 さて、睡眠不足の悪影響はそれだけではありません。ダイエットをすることによる飢餓感は間違いなく人間に精神的ストレスを及ぼします。ストレスを感じると「コルチゾル」というホルモンが分泌されて、これが脂肪を蓄積する方向に向かわせることは前に何度も述べてきました。つまり、「精神的ストレスは太り体質を作りかねない」ということです。また、コルチゾルは物事に対する意欲を低下させてしまうため、ダイエットをするためのやる気(モチベーション)まで低下させてしまいます。

 このため、DOKI DOKIダイエットでは、不快を取り除くために、音楽を聴いたり、レジャーを楽しんだり、普段からなるべく快感を与える行動をするように指導してきました。

 ところが睡眠不足は明らかに人に精神的ストレスを与え、不快感を増大させてしまいます。これらのことを考えると、食後に睡眠をとることは、むしろダイエットに必要なことだと思うのです。

熟睡のススメ

 熟睡には人間のストレスを取り除く力があります。しかも熟睡は快感であり、熟睡後にはいろんなモチベーションがアップします。さらに意識がはっきりし、ノルアドレナリンも充分に分泌されます。そう考えると熟睡をしっかりとってストレスを取り除くことは、ダイエットにはむしろ重要で、食後の10分から30分くらいの睡眠は、長所のほうが圧倒的に多いわけです。

 そして目覚めたときに、睡眠をとる前の数倍のモチベーションで仕事に趣味にスポーツにダイエットにがんばればいいのではないでしょうか。

 私の母親などは「親が死んでも食休み」とまで言っていました。それほど食後の休憩は1日の行動力ややる気をアップさせるために重要なんだよという意味です。ですから、ダイエットをトライしている人は、ぜひ進んで食後に睡眠をとっていただきたいと思います。

 食後に睡眠をとると太ってしまうという恐怖にかられている人こそ、ダイエットは成功しません。しっかり目覚めて脳を働かせること、ストレスをできるだけ排除すること、意欲を持って行動することはダイエットにとっておもいっきり大切なことです。そのために、睡眠不足を絶対にしないように心がけてください。


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食後10分や15分の睡眠でその後の意識が活発になるのなら、睡眠はその後のノルアドレナリンの分泌量を増やし、やせ体質にしてくれるものといえます


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食後の睡眠はオススメですが、寝過ぎには注意しましょう!
マンガ・野村ポレポレ



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