ジンギスカンダイエットの方法と効果

ジンギスカン人気の秘訣はカルニチンにあった!

お話:岡本摩耶先生
神戸大学大学院 医学系研究科

1978年生まれ。2002年、奈良女子大学大学院博士前期課程終了。2002年より、神戸大学院医学系研究科で研究を開始。乳幼児突然死症候群(SIDS)を分子生物学的・疫学的観点からの解明研究に尽力。趣味はフルート演奏。

脂肪燃焼には欠かせない「カルニチン」。
食材の中で羊肉に一番多く含まれています

カルニチンってな〜に

最近TVや雑誌でも紹介され、話題になっているカルニチンですが、正しくは「L−カルニチン」といいます。体内の脂肪を燃焼させ、エネルギーに変えることができる働きがあることから、注目を浴びているのです。脂肪燃焼には不可欠な成分のため、カルニチン配合のタブレットやゼリー飲料などが、ドラッグストアやコンビニの棚でも見かけられるようになりました。


どうして、カルニチンにダイエット効果があるの?

食事からとった脂肪分は、体内で「脂肪酸」に分解されると、血管を通って細胞の中へと運ばれます。そして、細胞1つ1つに存在する「ミトコンドリア」でエネルギーと変換されるわけですが、脂肪酸は分子が大きいために、そのままではミトコンドリアの中に入ることができません。そこで、カルニチンの出番です。
カルニチンは脂肪酸と結びつくことで、脂肪酸をうまくミトコンドリアの膜に通してくれる働きがあります。だから、カルニチンが体内にたくさんあれば、どんどんエネルギーに変えて、脂肪燃焼を促進させるから、ダイエット効果があるというわけ。この仕事は、カルニチン以外の成分で代替することはできません。


カルニチンが含まれる食材は、羊肉がダントツ!

カルニチンはおもに動物食物(とくに筋肉)に含まれていて、野菜にはゼロに等しいくらい、ほとんと含まれていません。とくにカルニチンの量が多いのが、羊肉です。100gにつき、ラムは80〜100mg、マトンなら200mg含まれ、下の表を見ても、ほかの肉類よりもカルニチンの量が断然多いことがわかります。食べ物でカルニチンを積極的に摂取するなら、羊肉がいちばんということでしょう。
カルニチンの必要量ですが、1日で100mg、ダイエットをしている人は300mg摂取したいところ。とはいっても、羊肉は肉類ですから、カロリーや脂質が低いわけではありません。(ラムのロース・脂身つきで、脂質16.0g、カロリー227Kcal、マトンのロース・脂身つきで17.0g、236Kcal)。たくさん食べ過ぎては、ダイエット効果の意味がありません。
だから、羊肉を野菜といっしょにとれる「ジンギスカン」が最近人気なのでしょう。マトンならば150g(1人前ぐらい)食べれば、ダイエットに必要なカルニチン量がとれるのですから、あとは羊肉と野菜のバランスをうまく考えて食べればよいのです。
毎日羊肉ばかりを食べるわけにはいかないので、カルニチンのサプリメントなどでじょうずに補えれば、コンスタントに脂肪を燃やすことができます。CoQ10やα−リポ酸の混合タイプは相乗効果があるのでおすすめです。


〔食肉に含まれるカルニチン量〕(100gにつき)
●羊肉
・ラム 80~100mg
・マトン 200mg
●鶏肉 5~9mg
●豚肉 35mg
●牛ヒレ肉 60mg
●牛乳 2mg
●鶏卵 0.8mg

カルニチンは、疲労回復やアンチエイジングにも効果あり!

カルニチンには、脂肪を燃焼させる力だけでなく、ほかにも重要な働きをしています。ひとつは抗酸化作用です。筋肉の乳酸を減らす働きがあるため、だるいとき、疲れがたまっているとき、筋肉痛があるときに、カルニチンは効果的です。
また、記憶力低下を抑制する神経伝達物質「アセチルコリン」は、カルニチンに補助されて作られます。加齢による記憶障害の一部を回復させることもわかっています。


カルニチンが不足するとどうなるの?

いろいろな働きをもたらすカルニチンですが、カルニチンが不足すれば、脂肪酸が燃焼されず、脂肪分に逆合成されて、皮下脂肪として蓄えられてしまいます! 
カルニチンは食事からも供給されますが、肝臓、脳、腎臓でも、リジンとメチオニンに合成されています。しかし、その合成能力は加齢とともに低下していく一方。となれば、体の中のカルニチンの量もますます減ってしまいます。カルニチンを効率よく働かせるには、食べ物からじょうずに摂取していくしかないのです。


羊肉でカルニチンをじょうずにとる食べ方とは?

さきほどお話したとおり、羊肉は脂もいっしょに摂取してしまいますから、量を食べ過ぎてしまっても、脂肪分を過剰にダイエットにはなりません。羊肉ばかりを食べるのではなく、ジンギスカンで野菜もたっぷりとるようにしましょう。
また、カルニチンは水溶性の成分のため、「水に溶けやすく、熱に弱い」という特徴があります。調理過程でだんだんとカルニチンが減少していってしまうので、カルニチンのことを考えれば、なべに置いて両面をサッと焼いたら食べるのがベター。最近は「ラム刺し」など、羊を生で食べられるメニューも出てきています。これならラードを使うこともなく、カルニチンの減少もないので、お店にあればぜひ注文してみてください。


ダイエッター向けのジンギスカン店ってどんなところ?

1.野菜をできるだけ多くの種類がとれる店がよい

ジンギスカンで使う野菜といえば、もやしと長ねぎ。だけどこれだけでは、栄養のバランスがあまりよくありません。 もう少し野菜を補助したいところ。もやしと長ねぎをベースに、玉ねぎ やキャベツ、きのこ類などをプラスできるお店を選びましょう。


2.ラードのつけすぎに注意

羊肉をのせる前に、必ずなべ全体に塗るのが羊や豚のラード。肉や野菜を焼き始めてもずっとラードをのせたままにしていることが多いけれど、ダイエッターには脂分が心配です。「ラードはずっとなべにおきっぱなしにしなくても、肉がよければ、肉の脂だけでじゅうぶんいけますから。初めに、なべ全体にさっとぬって、あとはラードをはずしてしまってもいいんですよ」(Lamb Dining羊 中村店長)


3.脂身が少ないほうがよい

脂身が多いとカロリーが高くなるので、脂身が少ないお肉を選びたいところです。
「脂身はできるだけカットしています」(中村店長)
「脂身が少なくても、やわらかくいただけるよう、繊維に垂直にカットして工夫をこらしています」(カムイ)


4.焼き方のコツ

「ダイエットを考えれば、脂をよく落とすならしっかり焼いたほうがいいでしょうね。だけど、焼きすぎてカチカチになってしまってはおいしくありません。好みは分かれるところでしょうが、なべに乗せたらできるだけガンガン食べていただくようおすすめしています」(中村店長)


5.緑茶はどうなの?

ジンギスカン店では、締めに緑茶をたれに入れて飲むお店もかなりあります。「さっぱりして胸焼けがしない」「カテキン効果に期待!」という意見もありますが、「塩分とりすぎが気になるところですね。カルニチン効果においては、緑茶とタレを合わせることでのメリットは、いまのところはっきりとしていません」(岡本先生)


6.つけだれ派? 漬け込み派?

たれは塩分が多いので、たっぷりつけて食べるのはダイエッターにはご法度。ジンギスカン店は、つけだれ派と漬け込み派に分かれますが、ダイエッター向きは、ちょっとつけて食べる「つけだれ派」がおすすめでしょう。
「羊肉そのもののおいしさを味わってほしいから、うちではつけだれでいただいてもらっています」(カムイ)
「お客さまの中では、塩やゆずこしょうをかけて、さっぱりと食べる方もいらっしゃいます」(中村さん)




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