薬剤師として、アドヒアランスを知っておこう!

かつてはコンプライアンスが主流

 医療現場で特に薬に関して「コンプライアンス(compliance)」が使用される際には、「患者が、医師の指示された処方を守って服薬する」という意味です。これまでの医療現場では、この「コンプライアンス」が重視されていました。しかし、医師と患者との間に信頼関係がなければ、コンプライアンスは悪くなり、治療が計画通り進まないケースが増えてきたのです。コンプライアンスの遵守が難しくなってきた中で、その代替となる考え方が「アドヒアランス(adherence)」なのです。

現在の主流の「アドヒアランス」とは

 アドヒアランスは、患者が積極的に治療や処方の決定に参加する考え方です。正確な情報を知った上で、納得してから合意するという「インフォームド・コンセント」の概念と共に広まってきました。患者自分自身の治療方針を自身で決定するため、自分の病気や症状に対する知識や理解が深まり、治療への協力心が高まります。また医師は、患者からの意見を取り入れることで、治療計画や服薬スケジュール等をより患者の希望や生活スタイルに沿うように提案することが可能です。

医師と患者のコミュニケーションが重要

 例えば薬を処方された場合、患者は副作用などの説明をきちんと聞いて、自分で服薬管理が可能かどうかを、自分自身で判断します。また、服用後に気になる点があったら、医師に報告することも必要です。
 医師は、患者からの意見やフィードバックを十分に考慮することが大切です。患者の中には、病気の自覚症状が感じられない、また説明を受けたにも関わらず副作用が怖いなどの理由で、途中で服薬や止めてしまう場合もあります。アドビアランスを進めていくためには、患者と医師とがうまくコミュニケーションを取りながら治療方針を決めていくことが重要なのです。

薬剤師としてできることとは?

 薬剤師として働く場合に、アドヒアランスを進める具体的な例をご紹介します。
 調剤薬局などで働いている場合は、医師の出した処方箋の内容を、患者が理解できるように説明することが重要です。薬の個別・一包化など、患者の服薬しやすいように包装方法を考慮します。その際、包装方法を変更しても問題がないか、病院に確認、調整などが求められます。また、アドヒアランスにおいては、患者が医師には伝えきれなかった薬への不安や疑問点を聞き出すことも重要なポイントです。
 医療においては、患者が適切な治療をきちんと受けて病気を直すことが第一の目標です。患者が意欲的に気持ちよく治療に専念できるよう、薬剤師としてできることを自覚し、医師や看護師、そして患者と協力してアドヒアランスに取り組んでください。
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