医療を支える縁の下の力持ち、市販後調査で働く

市販後調査って何?

 製薬会社が新薬を発売した後、日常の診療のもとでの医薬品の有効性や安全性を調査することを市販後調査(PMS=Post arketing Surveilance)と言います。市販前に行われる治験では得られなかった、医薬品の情報収集や、医療関係者への情報提供を目的として行われています。
 
 市販後調査の実施は、GPMSP(Good Post-Marketing Surveillance Practice=医薬品の適正使用についての情報収集、提供を目的とした市販後調査を規定した厚生労働省の省令)によって、義務づけられていることと、製薬会社にとっても、市販後の臨床現場のデータ収集は必要不可欠であることから、国内製薬会社、外資系製薬会社、規模の大小を問わず、重要な職務となっています。

市販後調査で行われること

 製薬会社は、新薬の発売後半年間に安全性を確認する「市販直後調査」を、新薬を提供している全医療施設を対象に実施しています。また、新薬を使用する患者の条件を定めずに、副作用による疾病等の発生状況や、新薬の有効性及び安全性に関する情報の把握を行う「使用成績調査」が約3年間行われます。
 
 さらに、「特別調査」として、小児、高齢者、妊婦、腎機能疾患、肝機能疾患、長期服用者など、治験では調査しきれない患者に対する調査が行われます。

新薬は定期的にチェックされる

 市販後調査を経て、新薬を発売した医薬品製造会社が、発売後6年以内に、有効性、副作用について調査し、再審査を申請します。医薬品として承認されたり、再審査を受けた後5年たった時点で、もう一度薬としての妥当性を見直す「再評価制度」があります。その後5年ごとに再評価を繰り返します。これは、ほとんど効き目のない薬が、治験の審査体制の不備をついて承認された薬の販売を定期的にチェックする意味もあります。
 
 また、市販後調査の結果、新薬について得られた副作用や感染症の情報を報告する制度があります。この報告を担うのも市販後調査です。

市販後調査として働くためには

 市販後調査は、主に、国内製薬会社、外資系製薬会社など、国内で医薬品を提供している製薬会社で求人が行われています。
 
 学歴は、薬学部、もしくは自然科学系の理系大卒以上の学歴が求められます。また、幅広い医薬品や医療知識が求められることから、医薬品メーカー経験者や、MR経験者、看護師・薬剤師・臨床検査技師などの医療従事経験者などを募集条件としている製薬会社が多いです。特に外資系製薬会社では、英語力が求められることが多いです。

市販後調査で求められるスキル

 市販後調査そのものの国家資格等の制度はありませんが、薬剤に関する知識や、臨床的知識など、幅広い知識が求められます。また、市販後調査を運用するための計画立案や、調査を的確に報告するための報告書作成など、事務処理能力、コミュニケーション能力やプレゼン能力、英文メールに接する機会も多いので、英語力(TOEIC500点以上が目安)なども求められます。
 
 求められるスキルも高いことから、年収は400万円台~1100万円台と高めの金額が設定されています。市販後調査は一つの新薬に対し、数年単位と長期間に及び、製薬会社と医療機関との連携が不可欠なことから、不規則な勤務となりがちなため、体力も必要です。
 医療関係者にとって、適切な医薬品情報は副作用や医療事故を防ぐために大切なものです。医療を縁の下で支える重要な職種であり、求められるスキルは高いですが、それだけにやりがいのある仕事と言えます。医薬品メーカーや医療関係経験者の転職・再就職先として有力な候補となります。
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