転職前に確認したい薬剤師に求められる社会的役割とは

薬を取り扱う「薬の番人」としての役割

 一つ目は、薬を取り扱う「薬の番人」としての役割です。 薬事法の改正などにより、薬剤師の活躍できる場所はどんどん広がっています。しかし、どんな場所で働くことになっても、薬剤師にはいつの時代も変わることのない、大きな社会的役割があります。それは、正しい処方がなされているかを確認し、正しく調合した上で、患者さんやその家族に、薬の取り扱いについての正しい情報を提供する「薬の番人」としての役割です。
 
 当然ですが、薬は健康状態を良くすることもあれば、悪くすることもある「諸刃の剣」です。誤った処方・調合を行ったり、間違った情報を患者さんに提供すると、取り返しの付かない重大な問題に発展することもあります。こうした過ちを犯さないためには、薬に対する専門的な知識を有し、患者さんに情報を周知する「薬の番人」が必要です。その重要な役割を担っているのが薬剤師です。
 
 薬を取り扱う業界の常識が変わり、かつ超高齢化社会を迎える日本において、薬剤師の「薬の番人」としての社会的役割はさらに重要なものとなります。これは薬剤師の長い歴史の中でも変わることのない社会的役割だといえますね。

チーム医療の中での「薬の番人」としての役割

 二つ目は、チーム医療の中での「薬のスペシャリスト」としての役割です。 医師不足が叫ばれる昨今、病院における薬剤師の役割は大きく変わろうとしています。これまでのように、単に医師から処方された薬を調合するというだけではなく、チーム医療の中の「薬のスペシャリスト」として、主体的に活躍することが求められているのです。
 
 例えば日本病院薬剤師会では、がんやHIVなどの専門的な研究・医療が必要な分野に特化した、高い知識と技能を有する薬剤師を育てるために「専門薬剤師」を制定しています。こうした分野では、単に医師から処方された薬を調合するだけでなく、調合の提案や臨床検査のオーダーなど、これまで医師が主体となって行っていた役割も、薬剤師がその一端を担うことが推奨されています。
 
 また医療計画を立てる際にも、「薬のスペシャリスト」たる薬剤師の意見が尊重されるようになるなど、チーム医療における薬剤師の存在感は年々強さを増しています。
 薬は正しい処方や調合、そして正しい服用によって、初めて薬としての効果を発揮します。患者さんの健康のために、いかに正しい処方や調合、服用方法を提案できるかは、薬剤師の手にかかっていると言っても過言ではないのです。

健康アドバイザーとしての役割

 三つ目は、健康アドバイザーとしての役割です。 一つ目の項目でもご紹介した通り、薬剤師は患者さんへ、薬に対する正しい情報を提供するという重要な役割を担っています。しかし、単に情報を提供し、薬を渡すだけが薬剤師の仕事ではありません。 当然ですが、患者さんの体調は一人ひとり違いますし、生活習慣も異なります。それは例えば、同じ種類、同じ量の薬を処方された別の患者さんであっても同じこと。患者さんの体調や生活習慣を聞いた上で、薬に対する必要な情報を提供する「健康アドバイザー」としての役割を担うことが、薬剤師には求められているのです。
 
 この社会的役割を色濃く持っているのが、今や5万件以上とも言われる調剤薬局です。調剤薬局の薬剤師は、医師に処方された薬を調合するのが仕事と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、それは大きな間違い。もちろん、医師に処方されたものを間違いなく調合することも大切な仕事ですが、病院よりも地元に密着した調剤薬局だからこそ、「健康アドバイザー」としての社会的役割が、さらに強く求められているのです。
 薬剤師はこうした社会的役割を担う、重要な仕事です。職場によって、今回ご紹介した3つの役割のうち、後半の2つのバランスも変わりますが、大切なことは薬の番人であるということです。その点を忘れずに、ぜひあなたに合ったすてきな職場を見つけてくださいね。
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