急増する日本の薬局数の変遷とその背景

薬局が急激に数を伸ばした理由

 国内の薬局数は、厚生労働省医薬食品局の調べによると、1990年度に36,981件であったものが、10年後の2000年には46,763件、そして2012年度末には56,516件と大幅な増加傾向が続いています。
 
 この背景には、厚生労働省の進める医療費の抑制に関連した医薬分業の推進が関係していいることは確かです。さらにこれに加えて、時流に乗って薬局ビジネスへの新規参入が増えたこと、従来は「薬店」などに分類されてきたドラッグストアなどが調剤薬局を併設するようになり、薬局として数えられる店舗が増えたという実情があります。
 
 薬局経営として、グループで地域的・全国的に薬局の店舗展開をするというスタイルも拡大し、病院の周辺だけではなく、駅近などの便利な立地条件への出店が進められてきました。

薬局数の変化が薬剤師にあたえる影響

 薬剤師にとって大きな受け皿である薬局数の増加はすなわち、職場がどんどん増えている状態であり、転職を考える薬剤師にとって喜ばしい状況です。薬剤師は数の上では過剰気味とも言われますが、資格を持っていても就業していない人が多いために、現場では薬剤師不足の傾向が続いています。店舗の増加と人手不足が重なり、薬局の求人は増え続けています。
 
 たとえば、結婚や出産を機に退職し、地方に転居した場合などでも、比較的簡単に調剤薬局の求人募集をみつけることができるようになってきています。家庭との両立を考えてのパートタイム労働や短時間勤務を選べるケースもあり、子育て中にも薬剤師資格を生かしやすい時代になったというわけですね。

薬局数や業界の傾向は今後どうなっていくのか

 調剤薬局やドラッグストアの業界では、チェーンでの店舗展開が進められてきましたが、今後は合併などがさらに活発化する可能性があります。薬局数の増加傾向は続くとみられていますが、一方で業界の再編もある見込みです。
 
 薬局勤務の場合には、就職先の薬局が、別のグループやチェーンの店舗に変わる可能性なども考えて、業界の動向をしっかりキャッチしておく必要があるかもしれません。また、現在は調剤業務を行っていないドラッグストアでも、需要を見越して調剤業務を取り扱うようになる場合も考えられます。スタッフの担当する仕事内容が大幅に変わる場合には、当然事前に告知が行われますが、こうした職場の変化も視野に入れて、常に情報収集を行っておきましょう。
 
 医薬分業が定着しつつあり、社会の高齢化が進む中で、処方箋を扱う調剤薬局の必要性は将来的にもさらに高まると予測されています。通院に対する薬剤処方だけでなく、在宅医療の分野においても、さらに活発に薬局の利用が進められていくとの見方もあり、薬剤師の需要は減少することなく、むしろ増加するとの予測です。
 
 こうした背景を踏まええれば、6年制薬剤師が働き始めることで転職市場に多少の変化が起きるとしても、しっかりとした経験を持つ既存の薬剤師の担う役割には、依然として大きいものがあります。今後も続くであろう医療や体制、業界の変化を敏感にキャッチし続ければ、転職で自分に合った職場を選び取ることが可能になるでしょう。
 今後の医療体制やルール変さらにより、薬局のあり方や配置はどのように変化していくのでしょうか。より地域に密着したスタイルや、利便性を追求した薬局などに進化し、薬剤師の働き方にも新しい形が生まれてくるかもしれません。薬剤師としての勉強に加えて、業界動向に関するアンテナをしっかりと構えておきましょう。
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