死因でよく聞く悪性リンパ腫とは

悪性リンパ腫とは

 悪性リンパ腫とは、いわゆる悪性腫瘍、つまりがんの一種です。人間の体には、血液と同じようにリンパ液と呼ばれる液体が流れています。この液体の流れの束をリンパ管、さらに膨らみのある部分をリンパ節と呼び、体を流れる一連の循環をリンパ系といいます。
 
 
全身の組織中の細胞と細胞との間の組織液は、毛細血管を経て血液中に戻りますが、一部(約10%)は毛細リンパ管に入り、静脈に送られます。この循環をリンパ系といい、その中を通る液をリンパといいます。
 
リンパ節とリンパの働き – goo ヘルスケア

 
 リンパ系は人間の免疫システムに大きく関与しています。風邪をひくと扁桃腺が腫れるという方もいらっしゃいますが、これは扁桃腺にあるリンパ節の免疫システムが働き、扁桃腺のリンパ節が腫れているためです。
 
 このリンパ系組織の細胞ががんに冒されるのが悪性リンパ腫という病気です。悪性リンパ腫の詳しい原因は解明できていませんが、EBウイルスやヘリコバクター・ピロリ菌など、さまざまなウイルスや菌が原因ではないかと言われています。

悪性リンパ腫の症状

 一般的によく見られる症状は、リンパ節の腫れです。リンパ節は首や耳の下、鎖骨の下や脇の下などさまざまな場所にありますが、その部分のいずれかが痛みもなく腫れることが多いようです。
 
 
 なお、日本人の場合、リンパ節腫脹以外で起こるリンパ腫(節外性リンパ腫)の形で発症するものが40%ほど存在します。リンパ節以外の全身ほぼすべての臓器から発生する可能性がありますが、日本人では胃から起こる症例が多いといわれています。節外性リンパ腫の場合も症状が乏しく、検診などで偶然見つかることがあります。
 
悪性リンパ腫(ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫) – goo ヘルスケア

 
 他にも全身の倦怠感や体重の減少、寝汗をかくようになったり、微熱が続くなどの症状が見られることもあります。風邪に近い症状が見られることから、風邪だと思い病院を受診したところ、悪性リンパ腫が見つかったという事例もあります。悪性リンパ腫を扱うのは血液内科ですが、内科でも悪性リンパ腫の疑いがあるかどうかを判断することができますので、気になる症状が見られる場合は内科に足を運んでみましょう。

悪性リンパ腫の種類と治療

 悪性リンパ腫という名前が有名ですが、実はこれはリンパ系のがんを総称した呼び名。厳密には病状や発生部分によって、さらに細かな分類がなされます。
 
 
 病型を大別すると、ホジキンリンパ腫(Hodgkin’s lymphoma, HL、あるいはHodgkin’s disease, HD)と非ホジキンリンパ腫 (non Hodgkin’s lymphoma, NHL) がある。欧米ではホジキンリンパ腫が多数を占めるが、日本人のホジキンリンパ腫は約10%であり、日本では殆どが非ホジキンリンパ腫で占めている。病型によって治療方針及び予後が大きく異なるので、リンパ腫では自己の病型を知ることが重要である。
 
悪性リンパ腫とは – goo Wikipedia (ウィキペディア)

 
 悪性リンパ腫の診断は、生検と呼ばれる方法が一般的です。これは、患部の細胞を切り取り、顕微鏡検査で細胞の様子などを診断するもので、組織検査とも呼ばれます。さらに、どれくらい体に広がっているかを見るには、骨髄検査なども必要になります。
 
 

非ホジキンリンパ腫では、がんの組織診断と病気の広がりによって最も適した化学療法が決められます。外科的治療や放射線照射は不要なことが多く、化学療法を優先します。
 治療の進歩により、早期のものはもとより、進行したものでもかなり治るようになりました。
 
悪性リンパ腫<子どもの病気> – goo ヘルスケア

 
 悪性リンパ腫の治療は、個々の病状や進行状況、病気の広がりなどによってさまざまですが、一般的には化学療法や放射線療法などが用いられています。化学療法の場合、使用する薬によっては吐き気や下痢・便秘、脱毛といった症状が見られることもあります。

 悪性リンパ腫は日本国内でも増加傾向にある病気の一つです。高齢者に見られることもあれば、3歳ほどの子供に見られることもあります。風邪でもないのにリンパ節が腫れたり、急に寝汗がひどくなった場合は、内科で医師の診断を仰いでみるのが良いでしょう。