乳幼児がかかりやすいロタウイルス

ロタウイルスってどんなウイルス

 ロタウイルスは、約10000分の1mm(100ナノメートル)の大きさのウイルスで、感染者の下痢便の中1gの中に数千億個も含まれているとされています。ラテン語で「車輪」の意味をもつ「ロタ」の名前の通り、顕微鏡でみるロタウイルスは車輪のような丸い形をしています。
 
 
 乳幼児の代表的な冬期下痢症として、主に1〜4月に発症します。ほとんどの子どもが感染し、保育所・幼稚園・学校などで集団発生することもありますが、多くは感染経路が明らかではありません。
 
ロタウイルス下痢症 – goo ヘルスケア

 
 たった10個ほどのウイルスが口から入るだけで感染するという強力な感染力をもっています。感染後は2~3日ほどの潜伏期間ののち胃痛や発熱、嘔吐や下痢の症状が現れます。日本では年間に約80万人が感染し、3割ほどが入院に至っていると推計されています。

ロタウイルスにかかるとどんな症状がでるの

 症状の現れ方で特徴的なのは、嘔吐から始まる場合が多いことです。それに伴い胃痛を訴えたり軽い発熱症状がみられる場合もあります。
 
 
 突然の嘔吐から始まることが多く、1〜2日ほど続きます。その後、通常は血液を含まない水様性の酸臭を帯びた便の下痢が、多い時は1日10回以上続きます。時に便は、淡黄あるいは白色となります。
 
ウイルス性急性胃腸炎(冬季下痢症) – goo ヘルスケア

 
 激しい下痢の症状は4~5日、長いと1週間程度続くこともあります。胃腸炎の中でも、症状の重いロタウイルスは、下痢により失われた水分をこまめに補給することが大切です。しかし、嘔吐をともなっていると、うまく水分をとることができないために、脱水症になってしまう危険性があります。また、合併症としてけいれんや脳症などを起こすこともあります。脱水症状や意識の低下などがみられた場合には、すぐに病院を受診することが大切です。

もしロタウイスルにかかったら

 ロタウイルスに効果のある抗ウイルス薬はありませんので、水分や栄養の補給などの対症療法をとることになります。
 
 
 この病気でいちばんこわいのは、嘔吐と下痢による脱水症状です。脱水症状を引き起こすと、嘔吐と下痢で体の水分が不足すると、口から水分をとってもおしっこや汗が出なくなったり、おしっこの量や回数が減ったりします。体内の水分の量が減ると血液の量もぐっと減るので、ぐったりして体力が減退します。
 
急性胃腸炎(ウイルス性)/ロタウイルス性下痢症 – goo ヘルスケア

 
 おしっこの量が極端に減る、唇がカサカサに乾く、顔色が悪く、問いかけにもあまり反応しない、このような症状がみられたら、脱水症の危険がありますのですぐに病院に行きましょう。また、繰り返す下痢によって、何度もおしりふきを使用すると赤ちゃんのやわらかい皮膚に刺激を与え、ただれてしまう恐れがあります。汚れたおむつはすぐに取り換えてあげることが大切ですが、皮膚をこすることのないよう気をつけてケアしましょう。

ロタウイルスの感染を広げないために

 ロタウイルスだけではなく、ウイルス性の胃腸炎は感染力が強いことが特徴です。
 

 非常に感染力が強い病気です。赤ちゃんはもちろん、ママ自身も病気にかからないよう十分注意してください。保育園で集団感染したり、地域内感染が起こったりする例もあります。パパにも、職場で病気をもらってこないように注意してもらいましょう。 
 
赤ちゃんの冬の下痢にご用心!【下痢になる病気って?】 – gooベビー

 
 また、周囲に感染を広げないようにするには、家庭内で徹底した処置をとることが重要です。嘔吐や下痢により汚れた衣類は家庭用塩素系漂白剤につけおきしてから、家族の衣類とはしっかり分けて洗濯します。また、おむつ交換の際も、使い捨ての手袋を使用したり、使用後のおむつを2重にポリ袋に入れるなどしてウイルスの拡散を防ぎましょう。お世話をしたあとには石けんでしっかりと手洗いをおこなうことも忘れずに。

 ロタウイルスはそばでお世話する大人にも感染する場合があります。大人は軽度な症状で済むこともありますが、人によってはこどもと同程度の症状が出て、お世話もままならない状態になる場合もあります。家庭内でも徹底した処置でできるだけ感染を防ぎたいものです。