腰や背中の痛みは内臓のトラブルの可能性

尿路結石が潜む場合

 腰と背中のぼんやりした痛みは、尿路結石の可能性があります。
 
 尿路結石は胆汁の成分が固まって胆石ができます。それが原因で発熱などが起こり胆のう炎にかかります。発症とともに腰痛や背中の痛みを伴うこともあります。
 
 
 腎盂・腎杯で形成された結石が尿管に下降し、尿の通過障害を来した場合、疝痛(せんつう)発作といわれる七転八倒するほどの激しい痛みや血尿が起こりますが、これが尿路結石の典型的症状です。激しい腰背部痛・側腹部痛・下腹部痛のほかに、吐き気や嘔吐を伴うこともあります。しかし、結石が腎盂や腎杯にある場合には軽い鈍痛程度です。
 
尿路結石 – goo ヘルスケア

 
 激しい痛みがほとんどですが、慢性的な軽い痛みもあります。一度、発症してから鈍い痛みが続くことが見受けられます。
 

すい炎が潜む場合

 お酒を飲む方で気をつけて欲しいのがすい炎です。すい臓は背中と神経がつながっているため、すい臓に異常があるとみぞおちから背中にかけて痛みを感じます。急性の場合は、激痛が走るのですぐに病院に行けばいいとわかりますが、慢性の場合は気が付きにくいので要注意です。
 
 
 慢性すい炎は、自覚症状が少ないまま炎症が少しずつ進み、徐々にすい臓の働きが低下していきます。おなかや背中の鈍痛が特徴的な症状ですが、すい臓の細胞がどんどん消化されて少なくなってくると、すい液そのものが少ししかつくられなくなるので、痛みは感じられなくなってきます。
 
飲みすぎサラリーマンは、すい炎に注意 – goo ヘルスケア

 
 痛みからは判断できませんが、次第に消化吸収の働きが弱くなり下痢症状が出て栄養状態が悪くなります。血糖値も乱れ、そのタイミングで判明することが多いです。

胃潰瘍や十二指腸潰瘍の場合

 胃潰瘍や十二指腸潰瘍は、主に空腹時にみぞおちやへそのあたりが痛みます。また、背中や腰の痛み、胸やけなども伴います。しかし、上腹部に痛みが現れないケースもあるので気をつけなければいけません。
 
 
 すべての胃・十二指腸潰瘍の患者さんに上腹部痛が現れるわけでなく、20〜30%では痛みが出現しないことに注意する必要があります。とくにエヌセッド由来の潰瘍の場合は、上腹部痛が出にくいことが明らかになっています。
 
胃・十二指腸潰瘍 – goo ヘルスケア

 
 胃潰瘍は40歳以降、十二指腸潰瘍は10〜20代の若年者に多く、どの年齢層も急激な体の痛みを感じます。潰瘍が出血し出すと吐血や下血が見られ、早急に病院へ行く必要があります。 

化膿性脊椎炎が潜む場合

 化膿性脊椎炎は、主に免疫機能が低下した高齢者にみられ、腰や背中の痛みと微熱が現れます。細菌が血液に流れて脊椎を化膿させ、腰椎や胸椎に感染します。
 
 
 急性の場合には、腰背部の激痛、高熱を伴いますが、慢性の場合には疼痛は比較的軽く、発熱はあっても微熱です。病気のある部位の脊椎を叩いたり、押したりすると疼痛を生じます。
 
化膿性脊椎炎 – goo ヘルスケア

 
 膿がたまり脊椎が圧迫されると重症化し、マヒ症状が現れてきます。慢性型として発見されるケースもあり、安静と抗生物質による治療を続けることになります。

慢性的な痛みに注意

 脳梗塞や狭心症、腹部動脈癌など大きな病気から激痛が起きることがあります。たいていは動けないほどの痛みなので、すぐに分かりますが、慢性的な痛みの場合、気づかないこともあるので内臓からの痛みかどうか注意を向けることが大切です。
 
 内臓の病気でない場合は、生活習慣の改善や体操などで改善することもできます。
 
 
 慢性的な腰痛に対しては、主に、日常生活動作の改善、腰痛体操などの治療が行われます。非ステロイド性消炎鎮痛薬や筋弛緩薬が適宜使用されることもありますが、多くの場合、日常生活動作に注意するだけで腰痛はかなり改善します。腰痛の再発防止のためにも腰痛体操は大切です。
 
腰痛症 – goo ヘルスケア

 
 急な痛みが見られるようでしたら、我慢せずに病院へ受診することが大切です。重症化してからだと手遅れになります。

 腰や背中の痛みが内臓の危険なサインを出している場合があります。ただの腰痛だからと勘違いしたままだと、悪化する恐れがあります。特に慢性的な症状は気付きにくいものなので、専門機関などで診てもらうと安心です。