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“効く食品”(機能性表示食品)制度の導入により、2015年4月から効能表示できる食品が「特定保健用食品」「栄養機能食品」「機能性表示食品」の3種類になります。

そのため、例えば同じヨーグルトでも、表示の観点から3つの種類に分かれることに。それぞれ認められている表示内容や表現の幅が異なるため、食品メーカー各社はアピールしたい「キャッチフレーズ」と、それに対応する「成分」を組み合わせ、どのジャンルが適切かを吟味したうえで発売してくるはず。私たち消費者もこのことを知っていると、食品をより賢く選べるように。

◆特定保健用食品(トクホ)とは?

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<ポイント>
・消費者庁の評価により特定の効能が認められ、その表示が許可された食品。
・国による食品の評価は非常に厳しく煩雑。
・膨大な時間と費用がかかる。

消費者庁の個別許可が必要。安全性や効果について様々な試験を行い、消費者庁の厳しい審査を受ける。「安全性の試験だけでも30~40人が3カ月程度にわたって通常量の食品を摂取。さらに4週間程度、通常量の3~5倍の量を1日で摂っても問題ないことを確認するなど、かなり厳しくチェックされます。そのうえ有効性の審査も別途必要。とにかく膨大な時間と費用がかかります」(小森さん)。こうして認可されたトクホの食品は、病気の予備軍である人もターゲットに。

◆栄養機能食品とは?

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<ポイント>
・不足しがちなビタミン・ミネラルなどの補給のために利用される食品。
・決められた条件を満たせば申請や届け出は不要。
・自由に製造・販売ができる。

この食品に含まれる成分は2015年3月現在、ビタミン12種類、ミネラル5種類と決まっています。表示できる文言も一字一句定まっていて、例えば「鉄は、赤血球を作るのに必要な栄養素です。」という機能表示の他に「本品は、多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するものではありません。」などの注意喚起表示が義務づけられています。4月からは対象成分が拡大され、新たにn—3(オメガ3)系脂肪酸(DHAやEPAなど)、カリウム、ビタミンKの3種類が加わります。

◆機能性表示食品とは?

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<ポイント>
・メーカーの責任において含まれる機能性成分の効能を表示した食品。
・効能のエビデンスはメーカーが評価し、消費者庁に届け出る。

「関節に」「免疫に」といった部位や生理機能の表現が認められるので、効能がわかりやすい。さらに、加工食品やサプリだけでなく、野菜や魚介類などにも表示できるとされています。また、消費者庁とメーカーのホームページで、容器にある表示以外の情報を一般消費者にもわかるよう平易な言葉で開示することが求められているのも新しい。「ここまできちんと情報を公開するよう求めたり、生鮮食品まで効能表示ができるとするのは海外でも例がなく、非常に画期的です」(武田さん)

【お話を伺った方】
武田猛(たけだ・たけし)さん
食品コンサルティング会社であるグローバルニュートリショングループ代表取締役。健康・機能性食品のエキスパートとして、国内外で多数のビジネスコンサルティングを行っている。

小森美加(こもり・よしか)さん
食品臨床試験受託会社であるケイ・エス・オー代表取締役。食品メーカー等から依頼を受け、トクホや一般食品などのヒト臨床試験を数多く行っている。日本臨床栄養協会評議員。

※本記事は、消費者庁による正式な機能性表示ガイドライン発表前の取材(2015年2月27日時点)に基づいて作成しています。正式なガイドラインとは一部異なる情報が含まれている可能性があります。