病気の話の前に、網膜について簡単に説明しておきましょう。


 網膜は眼球壁の最も内側にある厚さ約0・2mmの透明な膜組織です(図34)。網膜は光(視覚刺激)を感じ取り、それを視覚情報に変換するという重要な役割をもっています。視覚情報が視神経から脳へと伝えられて初めて、私たちは物が見えるのです。


 網膜は眼底検査で観察することができます(図35)。網膜には動静脈血管が走っています。脳動脈の枝である網膜中心動脈が視神経から網膜に入って網膜動脈となり、静脈は中心静脈に集まって視神経から眼の外に出ていきます(図36)。