新生児高ビリルビン血症とはどんな病気か

 生後24時間以内に現れる早発黄疸(おうだん)、血液中のビリルビンが正常域を超えて高くなる重症黄疸、生後2週間以上にわたって持続する遷延性(せんえんせい)黄疸は、病的な黄疸です。血液中のビリルビン値が異常に高い状態が続くと神経学的後遺症を残すとされており、早期診断・早期治療が必要になります。

原因は何か

 閉鎖性(へいさせい)出血(頭蓋内出血や大きな頭血腫(とうけっしゅ)など)、多血症、感染症、消化管通過障害、早産の低出生体重児糖尿病母体児があげられます。

症状の現れ方

 生理的黄疸の項で述べたように、新生児の黄疸は顔面(がんめん)から体幹さらに四肢へと強くなるので、手のひらや足底まで黄染(おうせん)を認めるときは要注意です。病院では、出生後の赤ちゃんに対して皮膚でビリルビンを測定する器械(ミノルタ黄疸計)を使っていて、ある一定の基準を超えたら血液中のビリルビン値を測定します。

検査と診断

 血液中のビリルビン値を測定します。出生体重や日齢をもとに治療基準が決まっています。

治療の方法

 光線療法を行います。歴史的に「太陽光線の当たる窓際の新生児は黄疸が軽い」という観察から始まり、現在では新生児の黄疸に対する治療法として広く普及しています。青白色光や緑色光の蛍光灯(けいこうとう)が使われます。これによりビリルビンが水に溶けやすくなり、容易に肝臓、腎臓から排泄され、血液中のビリルビン値が低下します。光線療法で改善しない重症の場合には、原因をさがしつつ交換輸血が行われます。

新生児高ビリルビン血症に気づいたらどうする

 通常は、出生後入院中に皮膚の黄染(おうせん)やミノルタ黄疸計の数値の上昇により判明します。また、退院後に多くなるのが、母乳栄養児にみられるいわゆる「母乳性黄疸」です。これは肝臓でのビリルビン除去の減少、および腸肝循環(腸から再吸収されて肝臓にもどること)でのビリルビン再吸収の増加が関係しているといわれています。子どもの状態は良好で、母乳を中断することにより黄疸が改善するなどの特徴があります。
 一般的には後遺症のない予後良好な黄疸とされていますが、血液中のビリルビン値が高い場合には聴力検査で軽度の異常を認める場合もあるとされており、ビリルビンが基準値を超えて高い場合は、他の疾患がないかどうかを調べながら光線療法を行います。