精神遅滞<子どもの病気>の症状の現れ方

 一般に、重度の精神遅滞の子どもは首のすわりが遅い、座ることができないなど、運動の発達が遅いことで乳児期に気づかれます。
 一方、軽度から中等度の精神遅滞の場合には、初めの数年間は正常な発達をしているようにみえ、バイバイをしないことや言葉が出ないことなど、言語や社会性の発達の遅れで気づかれます。
 全般的な知能が低いために、日常生活や社会生活に支障を来し、身のまわりのこと(食事、衣服の着脱、トイレでの排便、排尿)が一人でうまくできない、同じ年齢の子どもと遊ばない、といった症状がみられます。小学校に入って、集団生活に適応できないために問題行動が目立ち、初めて精神遅滞に気づかれることもあります。

精神遅滞<子どもの病気>の診断と治療の方法

 治療の中心は教育と訓練です。身体機能訓練、言語訓練、作業療法、心理カウンセリングなどを開始し、現実的で達成可能な目標を定め、教育・訓練を行うことにより、子どものもつ発達の可能性を最大限に発揮させることができます。
 心理的な問題に対しては、カウンセリングや環境の調整を行います。十分に行き届いた指導やサポートのためには、個別や少人数集団の、特別な教育環境が必要になります。
 長期的には、身のまわりのことが一人でできるようになること、将来の職業につながるような技能を身につけることが目標となります。
 合併する身体疾患(てんかんなど)や行動の問題(自傷行為(じしょうこうい)など)に対しては、症状を改善させる目的で薬物療法を行うことがあります。