夜尿症と昼間のおもらしとはどんな病気か

 生まれたばかりの乳児は、自分の意思で排泄(排尿、排便)をコントロールできず、膀胱(ぼうこう)や直腸がいっぱいになると、反射的にその内容物が排泄されてしまいます。この時乳児は、排尿や排便の感覚は感じていますが、それが何であるかわかりません。
 こうした状態はおむつをしている間続きますが、トイレトレーニングが始まって初めて、排泄の感覚とその結果を理解するようになります。そして膀胱や、直腸括約筋(ちょくちょうかつやくきん)を自分でコントロールできるようになります。
 こうした排泄をするという自己抑制機構が、睡眠中もはたらくようになる年齢には個人差があります。8歳ではまだ7%の子どもが完成していません。その後1年ごとに1%ずつ減っていくといわれています。が、15歳でも1〜2%の子どもに夜間の排尿がみられます。
 このように夜間排尿してしまう状態を夜尿症、また昼間にも1ml以上の尿をもらしてしまう状態を昼間遺尿症(ちゅうかんいにょうしょう)(昼間のおもらし)といいます。

原因は何か

 夜尿症や昼間遺尿症は厳密には病気ではなく、発達過程がゆっくりしている状態です。膀胱の容量が小さいことや、睡眠中に脳下垂体から出る抗利尿ホルモンが少ないことが原因となっている場合もあります。

症状の現れ方

 女児より男児に多く、60%は夜間だけですが、残りは昼間ももれることがあります。昼間もれる時は、排尿を我慢している時や、何かに夢中になっている時に起こります。
 夜尿が起こるタイミングはいろいろですが、膀胱が満杯になったことによって目が覚める機構が未熟であるためだという考え方があります。

治療の方法

 眠ったあとに起こして排尿させる方法は、目が覚めない状態で排尿するというパターンが身についてしまうといわれ、今は行われていません。尿が少しもれるとアラームが鳴る装置が開発されており、有効であることがわかっています。
 薬物療法(トフラニール)や抗利尿ホルモンの鼻スプレーも有効で、重症の子どもや年長児に試みられます。