チックとはどんな病気か
- チックは、体の一部あるいは全身が不随意(ふずいい)に瞬間的に動いてしまう病気です。
- てんかんなどと違い、意識を失うことはありません。
- 瞬間的に声が出てしまうこともあります。
- チックは、一過性チック、慢性チックとトゥーレット症候群の3つに分類されます。
- チックが1年以内に治まってしまうものを一過性チック、1年以上続くものを慢性チックといいます。
- 体のチックに加えて声の出てしまう音声チックが1年以上続くものをトゥーレット症候群と呼びます。
- 初発年齢は7〜9歳です。
チックの原因は何か
- 原因は不明です。
- 脳波やCT、血液検査ではまったく異常はありません。
- トゥーレット症候群には親子や兄弟でともになることがあり、遺伝が関係している場合もあります。
チックの症状の現れ方
- 多くは目をぱちぱちさせる、口をゆがめる、首をふるといった小さな運動ですが、ジャンプしたり、体全体を揺り動かすような大きな動きのこともあります。
- また咳払いや舌打ちがチックの症状である場合もあります。
- 声が出る場合には、単純な声を出す場合もありますが、汚言症(おげんしょう)といって汚い言葉が出てしまうことがあります。
- チックの症状は、本人の意思に関わりなく(不随意に)現れます。
- 精神的緊張があると起こりやすく、また、ある程度起こらないようにコントロールできる場合もあります。
- チックはそれ自体に苦痛はありませんが、人の前で起こると社会的に不都合な場合が多く、そうしたことが本人にとって大きな精神的苦痛になりえます。
- トゥーレット症候群では、身体的なチックに加えて、汚言症などの音声チックが起こりやすく、社会生活上大きな支障になります。
- また、注意欠如多動性(ちゅういけっじょたどうせい)障害や強迫性(きょうはくせい)障害などをいっしょにもつことが多く、社会適応が困難になることがしばしばあります。
チックの治療方法
- ある程度は、気持ちをコントロールすることでチックを減らすことができることがあります。
- まわりから注意すると精神的緊張のためにかえってチックが多くなります。
- 向精神薬(ハロペリドール、リスペリドン、ピモジド)の服用で症状を軽快させることができます。
チック(チック症)
チックは、体の一部あるいは全身が不随意(ふずいい)に瞬間的に動いてしまう病気です。てんかんなどと違い、意識を失うことはありません。瞬間的に声が出てしまうこともあります。チック症についてくわしく解説します。