躁うつ病(気分障害)<子どもの病気>の症状の現れ方

 うつ病では14〜15歳以前は、頭痛、腹部不快感、食欲不振、全身の倦怠感(けんたいかん)、めまい、四肢の痛み、睡眠障害などの身体症状や、考えがまとまらない、考えたり体を動かすことが面倒などの制止と呼ばれる症状、不安・焦燥が中心になります。“憂うつ、気分が重い”などの抑うつ気分を訴えることはまれです。しかし14〜15歳以後からは以上の症状に加えて抑うつ気分を言葉にして訴えるようになります。
 そのほか、多くの場合で不登校が認められます。うつ病による不登校は、週末や夕方には元気になることが多い神経症的な不登校とは違い、一生懸命に登校した週末のほうがエネルギーを使い果たして元気がなくなるなどの特徴をもっています。
 躁病では、自分が偉大な人物であると確信する誇大妄想(こだいもうそう)や爽快気分(そうかいきぶん)など大人の躁病に近い病態を示すのは14〜15歳を過ぎてからであり、それまでは怒りっぽい、焦燥、注意力散漫、睡眠障害などが目立ちます。
 子どもでは、うつ病と躁病の期間が数日から数週間と短いことが多く、またそれがしばしば繰り返されることが多いという特徴があります。

躁うつ病(気分障害)<子どもの病気>の診断と治療の方法

 薬物療法が主になりますが、うつ病では従来の三環系の抗うつ薬に代わって、副作用がより少ない選択的セロトニン再取り込み阻害薬であるフルボキサミン(デプロメール、ルボックス)、セルトラリン(ジェイゾロフト)や、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬であるミルナシプラン(トレドミン)が第一選択薬として用いられています。
 躁病では鎮静を目的に抗精神病薬が用いられます。躁とうつの予防のためにはリチウム(リーマス)、カルバマゼピン(テグレトール)、バルプロ酸(デパケン)などが使われます。
 うつ病では薬物療法に加えて、学校を休ませて休養をとらせる、励まさないなどの配慮も必要になります。躁病では活動性が非常に強くなるので、外出や他人との接触を制限することが大切です。