喘鳴性気管支炎とはどんな病気か

 乳幼児の場合、息を吐く時に、「ゼイゼイ」「ゼロゼロ」「ヒューヒュー」といった喘鳴がしても、それがすべて喘息(ぜんそく)による症状とはかぎりません。それは、乳幼児の気管が未熟であるため、ウイルス感染によって簡単に狭くなってしまうからです。
 乳幼児の、その時点でまだ原因不明の喘鳴を総称して、「喘鳴性気管支炎」や「喘息様気管支炎」と呼ぶことがありますが、これらは正式な医学書には存在しない病名です。ですから、暫定(ざんてい)的にそう診断しても、その原因を追求する必要があります。

原因は何か

 経過をみていくうちに、何度も喘鳴を繰り返せば、最終的に「気管支喘息」と診断されることもあります。また、RSウイルスやマイコプラズマなど、喘鳴が出やすい感染症が、血液による抗体検査や鼻みずによる抗原検査などで確定した場合は、その病名になります。
 時に、内視鏡やCT検査などによって、喉頭軟化症(こうとうなんかしょう)、気管軟化症、異物、気管支の先天的奇形などが発見されることもあります。

治療の方法

 一般的には、感染症の治療や気管支拡張薬が用いられますが、前述のように、乳幼児の気管は未熟であるため、拡張薬の効果が低い場合もあります。もちろん奇形などが見つかれば、その治療も必要です。
 喘息で用いるテオフィリン(テオドールなど)という気管支拡張作用のある薬は、構造がコーヒーなどに含まれるカフェインに似ているため、乳幼児が内服した場合、興奮や嘔吐、不機嫌、けいれんなどの副作用が出やすい傾向があり、乳児、発熱時、熱性けいれんてんかんの既往や家族歴がある場合、脳にもともと病気を抱えている場合には、処方は差しひかえるべきと考えられるようになっています。
 また、咳(せき)止め、鼻みず止め、去痰薬など、いわゆるかぜ薬は、咳を抑えて病原体の排出を遅らせたり、痰に粘りけが出て切れにくくするなどの副作用があるため、小児科の教科書では推奨されていません。