異物誤吸入とはどんな病気か

 いろいろな物質が気道内に進入して、気道異物として気道閉塞を起こすことをいいます。以下ではとくに気管・気管支異物について説明します。

原因は何か

 異物の種類は、マメ類を中心とした食物が最も多いのですが、そのほか乳幼児の身のまわりにあるものはすべて気道異物の原因になる可能性があります。安静時でも起きますが、これらを口のなかに入れて泣いたり、笑ったりした時などに、異物が気道内に進入してしまいます。

症状の現れ方

 誤嚥(ごえん)直後には激しい咳(せき)をします。この時点で異物を出すことも多いのですが、乳幼児では咳の力が弱く気道内に進入してしまうことがあります。気道内へ進入すると一時的に症状がなくなりますが、気道閉塞が起こると喘鳴(ぜんめい)や咳き込み、呼吸困難の症状が現れてきます。マメ類ではマメ類に含まれる油分が化学炎症を起こすため、数日以内に肺炎を発症します。その他の異物でも、長期間気道内にあると細菌感染を起こしやすくなります。

検査と診断

 気道内へ異物が進入したことがはっきりしている場合や疑わしい(たとえば、誤嚥したかはわからないが、突然咳き込み始め、そのあとに呼吸困難や喘鳴が生じた)場合に、気道異物が疑われます。
 これ以外にも、持続する呼吸器症状と聴診所見、検査所見から気道異物が疑われ発見されることがあります。胸部聴診では、部分的な呼吸音の低下や左右差が認められることがあります。
 また胸部X線写真では片側肺の透過性亢進(とうかせいこうしん)、縦隔(じゅうかく)の偏位、浸潤影(しんじゅんえい)、無気肺などが認められます。来院されるまでの経緯や診察所見、胸部X線検査の結果から気道異物が疑われる時には、気管支内視鏡検査が必要となります。

治療の方法

 全身麻酔をして、気管支鏡で異物を摘出します。異物吸引後時間が経過し、炎症が起きている場合には、ステロイド薬、抗菌薬を投与したあとに摘出します。

予防

 気道異物の原因としてはマメ類が大多数を占めるため、乳幼児にはこれらを与えないことが重要です。また、乳幼児は何でも口に入れてしまうものだという認識をもつことが重要です。
 日本人の3歳児の口の大きさから、38mm以下の物は誤嚥・誤飲の可能性があるといわれているので、このような大きさの物は日ごろから手の届かない所に置くということを、家族内で習慣づけることも重要です。