心房中隔欠損とはどんな病気か



 左右心房の間にある心房中隔に欠損孔(こう)を認める病気です(図4)。
 先天性心疾患のなかで6〜10%を占めます。欠損孔を通る血液の量および方向により症状が決定されます。血液量および方向は、欠損孔の大きさ、心房間の血圧差、左右心室のふくらみやすさの差により決定され、通常は左心房から右心房に向かって血液が流れます。その結果、右心房、右心室、肺に負担がかかり、心不全症状を認めることがあります。
 新生児期、乳児期に発見されたもののなかには、数カ月から数年で自然に閉じることもあります。2〜3歳になっても閉じない場合は、自然に閉鎖することが期待できないことも多く、治療を考慮することになります。

症状の現れ方

 小児期にはほとんどは自覚症状を認めず、多くは健診で心雑音や心電図の異常を指摘され、初めて診断されます。まれに、繰り返す呼吸器感染症や体重増加不良をきっかけに診断されることもあります。成人以降は多呼吸、汗が多い、息切れといった心不全症状や不整脈が認められることが多くなります。このため、成人してから診断されることもまれではありません。

検査と診断

 X線検査、心電図、心臓超音波検査が行われます。心臓超音波検査により欠損孔が認められれば診断されます。

治療の方法

 症状がなく、自然閉鎖を期待できる時期には、心臓超音波検査を繰り返し行い、経過を観察します。2〜3歳で自然閉鎖が認められない場合は、治療を考慮します。ただし、欠損孔が大きく、症状のある場合には早期に手術となります。
 治療には、手術とカテーテル治療(2006年4月保険認可)の2つがあります。カテーテル治療は手術に比べ心臓を止めずに治療が可能な分、体への負担が軽くすみますが、すべての方に可能な治療法ではありません。また基準を満たす施設でのみ行われています。このため、どちらの治療を選択するかはケースバイケースです。主治医とよく相談してください。

心房中隔欠損に気づいたらどうする

 気になる症状がある場合には、近隣の小児科を受診して診察を受けてください。