ファロー四徴症とはどんな病気か

図7 ファロー四徴症
  • ファロー四徴症はチアノーゼ(皮膚や粘膜が紫色になる)が出る先天性心疾患であり、心室中隔欠損(しんしつちゅうかくけっそん)、右心室流出路狭窄(うしんしつりゅうしゅつろきょうさく)、大動脈騎乗(きじょう)、右心室肥大(ひだい)という4つの特徴があります(図7)。
  • なかでも右心室流出路狭窄の程度により症状の現れ方が違い、治療の方法や時期も違ってきます。
  • 先天性心疾患のうち約5%を占めます。

ファロー四徴症の症状の現れ方

  • 多くの場合、出生後早い時期に心雑音やチアノーゼがきっかけで診断されます。
  • 右心室流出路の狭窄が軽い場合は、心室中隔欠損と同じ血液の流れ方になります。
  • ミルクを飲む量が少なく、体重の増えが少なく、汗が多いといった心不全(しんふぜん)症状が認められます。
  • チアノーゼは比較的経度です。
  • 右心室流出路の狭窄が強い場合は、新生児期から全身にチアノーゼが認められます。
  • 右心室流出路の狭窄は成長とともに強くなっていくことが多く、徐々にチアノーゼが強くなります。
  • 乳児期以降に、突然全身が黒くなる無酸素発作(むさんそほっさ)が現れることがあります。
  • これは速く大きな呼吸、全身のチアノーゼを特徴とし、生命に関わる重大な合併症で、朝の哺乳後、激しく泣いた時や、排便時に多く起きるようです。
  • 歩くことができる年齢では、ある程度の運動のあと、しゃがみこむ動作をみせることがあります。
  • この姿勢により、肺に流れる血液を多くするものと考えられています。

ファロー四徴症の検査と診断

  • X線検査、心臓超音波検査、心電図などで診断します。
  • 症状と検査の結果により、さらに心臓カテーテル検査が予定され治療方針を決定します。

ファロー四徴症の治療方法

  • 右心室流出路狭窄の程度により、大きく治療方針が違います。
  • 内科的治療では症状に応じた薬物療法を行います。
  • しかし、基本的な治療は外科治療が中心で、内科的治療は手術に向けての暫定的な意味合いになります。
  • 手術では心室中隔欠損を閉じ、右室流出路の形成が行われます。
  • チアノーゼが強い場合には、その前にBTシャント手術(肺へ流れる血液を増やす手術)を行い、チアノーゼを改善させ、成長を待つことがあります。
  • 症状や検査結果をもとに治療の方針を決定していきます。

ファロー四徴症に気づいたらどうする

  • 気になる症状がある場合には、近隣の小児科を受診してください。
ファロー四徴症

120年前にフランスの医師ファローによって報告された、チアノーゼをともなう先天性心疾患です。心臓の発生の段階で、肺動脈と大動脈の2つの大きな血管を分ける仕切りの壁が体の前方にずれたために起こる心臓の異常で、以下の4つの特徴をもつ心疾患をファロー四徴症と呼びます。 (1)左右の心室を分ける心室中隔という仕切りの壁の大きな穴(心室中隔欠損) (2)全身へ血液を送る大動脈が左右の心室にまたがっている(大動脈騎乗) (3)肺へ血液を送る肺動脈の右室の出口(漏斗部)が肺動脈弁と一緒に狭くなる(肺動脈狭窄・漏斗部狭窄) (4)左右の心室の圧が等しくなり、右室が肥大する(右室肥大)