心内膜床欠損とはどんな病気か

 心臓の中は、縦に伸びる中隔(ちゅうかく)という壁と、横に位置する房室弁(ぼうしつべん)が十字に交差して、4つの部屋(左右の心房(しんぼう)と心室(しんしつ))に分けられています。さらに中隔は、左右の心房を分ける心房中隔と左右の心室を分ける心室中隔から成っています。また房室弁は、右心房と右心室を分ける三尖弁(さんせんべん)と、左心房と左心室を分ける僧帽弁(そうぼうべん)から成っています。心内膜床は中隔と房室弁が十字に交差している部分のことで、(1)心房中隔と心室中隔のつなぎ目の部分、(2)房室弁が三尖弁と僧帽弁に分けられる部分、にあたります。この心内膜床の異常が、心内膜床欠損です。
図8 心内膜床欠損の完全型

 房室中隔欠損、共通房室弁(きょうつうぼうしつべん)と呼ばれることもあります。先天性心疾患のうち約2%を占めます。心室中隔欠損を伴う完全型と、伴わない不完全型に分類されます(図8)。心房中隔欠損、心室中隔欠損、房室弁異常に伴う房室弁逆流の程度により心臓や肺に負担を生じ、治療が必要になります。

心内膜床欠損の症状の現れ方

 重症の場合は、乳児早期にミルクの飲みが悪い、体重の増えが悪い、汗が多い、多呼吸といった心不全症状が現れます。軽症の場合には心不全症状が現れる時期は比較的遅く、しばらく無症状のこともあります。

心内膜床欠損の検査と診断

 X線検査、心臓超音波検査、心電図検査などで診断は可能ですが、重症度の判定や手術の検討のため心臓カテーテル検査が必要なことがあります。

心内膜床欠損の治療方法

 心不全に対し強心薬、利尿薬などの内科的治療が行われます。しかし基本的には外科治療が必要になり、内科的治療は手術に向けての暫定的な治療となります。
 治療の時期は重症度によりさまざまです。外科治療では心内膜床の形成が行われますが、その前に、肺血流を制限する肺動脈絞扼術(こうやくじゅつ)を行い、成長を待つ場合もあります。

心内膜床欠損に気づいたらどうする

 近隣の小児科を受診し、必要であれば検査を受けてください。診断後は主治医の指示を受けてください。

心内膜床欠損を含むQ&A
心内膜床欠損<子どもの病気>の専門医を探す
心内膜床欠損<子どもの病気>に関連する病気