総動脈幹残遺症とはどんな病気か



 大動脈と肺動脈が合わさり、総動脈幹という1本の太い血管となっている状態です(図11)。その動脈幹から、全身と肺に行く血管がそれぞれ分かれています。頻度は全先天性心疾患の約0・7〜0・8%です。

原因は何か

 原因は不明です。胎児期の動脈は総動脈幹という1本の管で、それが次第に真中に壁ができて大動脈と肺動脈に分かれます。この分かれるはずだった総動脈幹が、分かれずに生まれてきた状態といわれています。

症状の現れ方

 生後早期に呼吸障害や哺乳不良、体重増加不良などの重い心不全症状が現れます。

検査と診断

 胸部X線検査で心拡大、肺血流増加の所見があり、心エコー(超音波)で総動脈幹を確認することで診断がつきます。

治療の方法

 症状の出現に合わせて生後早期から強心薬、利尿薬などが必要となりますが、内科的治療は限界があり、手術が必要です。動脈幹を大動脈として使い、切り離された肺動脈を、人工血管などで修復する手術などが行われます。

総動脈幹残遺症に気づいたらどうする

 生後早期から症状が出るので、診断がついたら手術のできる施設に入院する必要があります。