心膜炎とはどんな病気か

 心臓をおおっている心膜に起こる炎症です。細菌やウイルスによる感染症、膠原病(こうげんびょう)、リウマチ熱川崎病(かわさきびょう)、心臓手術後などが原因になります。

症状の現れ方

 症状は、胸痛のほか、発熱が多くの場合にみられます。胸痛は体位で変化し、横になると痛みが増し、上半身を起こしている時や前かがみになると痛みが和らぐのが特徴です。赤ちゃんであれば、横にすると機嫌が悪くなります。
 原因のいかんにかかわらず、心膜腔(しんまくくう)に貯留液が大量にたまると心臓が外から圧迫されるため、血圧の低下など重い状態になります。これを心タンポナーデといい、命に関わる病態ですので、早急に貯留液を取り除く必要があります。

検査と診断

 心臓の聴診では心膜の摩擦(まさつ)する音が聞こえ、心電図ではST上昇などの変化、胸部X線写真では心拡大がみられます。心エコー(超音波)では、心膜腔という心臓をおおっているスペースに貯留液がたまっていることで、容易に診断できます。

治療の方法

 細菌性心膜炎は一般的に重症で、心タンポナーデになることがしばしばあります。本症が疑われる場合には貯留液を排出し、その液のなかの細菌培養を行い、抗菌薬を投与します。
 ウイルス性心膜炎は心筋炎と同様、かぜに似た症状、腹部症状などが先行することがあります。心タンポナーデはまれで一般的に症状は軽いですが、重症の場合は心筋炎の合併に注意が必要です。治療は抗炎症薬などの対症療法を行います。