胆道閉鎖症<子どもの病気>の症状の現れ方

 正常な状態では、胆汁は肝臓で作られ、胆管を経由して胆嚢に貯蔵され、食物刺激などで十二指腸へ分泌されます。胆管から十二指腸へ排泄される胆汁が、肝外胆管の閉塞により肝臓内に滞(とどこお)ると、黄疸、灰白色便、濃褐色の尿、肝脾腫(かんひしゅ)、肝機能障害などを示し、さらに進行すると肝硬変(かんこうへん)となります。
 肝硬変へ進むと門脈圧亢進症(もんみゃくあつこうしんしょう)が起こり、食道静脈瘤(しょくどうじょうみゃくりゅう)や痔(ぢ)から出血してきます。胆汁中に含まれる胆汁酸は脂肪の吸収に必要ですが、胆汁の排泄障害が強いと脂肪吸収が障害され、脂溶性ビタミンの吸収も悪くなってビタミンK欠乏症を起こすほか、肝機能障害から血液凝固因子が作れなくなり、出血傾向が強くなります。
 また、著しい肝機能障害に陥ると、蛋白質の合成が低下し、腹水がたまって横隔膜(おうかくまく)を圧迫したり、肺内の血行障害が起こって呼吸障害が生じることもあります。その他、骨の発育不全、頭蓋内や消化管に出血を伴うこともあります。

胆道閉鎖症<子どもの病気>の診断と治療の方法

 胆道閉鎖症と診断されたら、早急に胆汁酸排泄を促して胆汁うっ滞を軽くし、肝細胞損傷の進行をくい止める目的で、肝門部空腸吻合術(くうちょうふんごうじゅつ)(葛西の手術)を行います。術後も胆汁排泄が認められないもの、上行性胆肝炎(じょうこうせいたんかんえん)を繰り返して肝障害が進行しているもの、腹水があるものなどに対しては、肝臓移植が適応になります。