細菌性急性胃腸炎とはどんな病気か

  • 細菌感染により腹痛、発熱、血便などが現れる病気です。

細菌性急性胃腸炎の原因は何か

  • カンピロバクター(ブタ肉、トリ肉)、サルモネラ(タマゴ、トリ肉など)、病原性大腸菌(牛肉など)、腸炎ビブリオ(カキなどの魚介類)、黄色ブドウ球菌(おにぎり)などの細菌感染が原因になります。
  • いずれも、食べ物が十分に調理されていない時や、料理人の手洗いがきちんとなされていない際に感染します。
  • これらの細菌が、腸粘膜に付着・侵入したり、細菌が出す毒素の影響などで腸管粘膜に炎症が起きます。
  • 感染者の多くは成人とほぼ同じ内容の食事(とくに外食をしたり、店で買った惣菜など)を食べる年齢の子どもです。
  • 家庭で作った離乳食を食べている乳児や、母乳だけを飲んでいる赤ちゃんには起こりにくい病気です。

細菌性急性胃腸炎の症状の現れ方

  • ほとんどが腹痛、発熱、血便で始まります。
  • 細菌性の胃腸炎は腹痛が比較的強く、腸の動きが悪くなって腹部が膨満(ぼうまん)することもあります(麻痺性(まひせい)イレウス)。
  • 発熱は細菌感染に伴って持続します。
  • 嘔吐も現れますが、ウイルス感染によるものより比較的遅れて出現します。
  • 便には血液、粘液、うみなどが混じります。
  • 腸管出血性(ちょうかんしゅっけつせい)大腸菌による下痢では、水様便に引き続き血便となります。
  • ベロ毒素産生性(どくそさんせいせい)大腸菌(いわゆる病原性大腸菌)に感染すると、血液の成分である赤血球が破壊され、黄疸(おうだん)、肝機能障害、血尿、出血傾向(出血斑(しゅっけつはん)や関節痛など)、意識障害などを起こすことがあります(溶血性尿毒症(ようけつせいにょうどくしょう)症候群)。
  • 下痢が続き、水分が十分に摂取できない場合は、排尿の回数が減ったり、口腔粘膜や皮膚が乾燥するなどの脱水症状が現れます。

細菌性急性胃腸炎の検査と診断

  • 同じ物を食べた者同士に症状が認められれば、細菌感染の可能性が高くなります。
  • 便検査ならびに便培養検査を行い、出血の有無と原因細菌の特定を行います。

細菌性急性胃腸炎の治療方法

  • 細菌感染が原因の急性胃腸炎では、年長児では下痢による自然除菌も期待できますが、乳幼児では発熱など全身症状も強く、敗血症(はいけつしょう)を併発している危険性もあり、抗生剤(ホスミシンなど)による治療を併用することもあります。
  • 止痢剤は、腸内にたまった細菌が増殖し、症状が悪化することがあるので積極的には使いません。
  • 一方、ビフィズス菌などのプロバイオティクスや、これらを増やす作用の菌製剤は、病原細菌の増殖を抑えるはたらきがあり、治療によく用いられます。
  • 脱水に気をつけ、水分補給をこまめに行います。

細菌性急性胃腸炎に気づいたらどうする

  • サルモネラなどは、症状がよくなってからも菌が便中から検出されることが多く、再感染源になります。
  • したがって、一度診断されたら定期的に便培養を行い、除菌を確認することが必要です。
  • また、病原性大腸菌感染後は、黄疸、血尿、あざや関節痛の出現に十分注意してください。