先天性股関節脱臼<子どもの病気>の症状の現れ方

 先天性股関節脱臼が放置されたり、治療がうまくいかない場合は、歩行の発達が遅れ、歩行開始後には跛行(はこう)(片足が正常に動かず、引きずるように歩くこと)が顕著になります。加齢とともに変形性股関節症が進行し、人工関節手術に至る例も少なくありません。

先天性股関節脱臼<子どもの病気>の診断と治療の方法

 先天性股関節脱臼の治療法として、まず生後3〜4カ月からリーメンビューゲルという装具を装用します(図30)。乳児期には約80%がリーメンビューゲルにより自然整復されます。整復率は亜脱臼ではきわめて高く、完全脱臼では半分程度に下がります。残る20%弱の症例では、乳児期後半に手による整復が、多くは全身麻酔下で行われます。それでも整復されなかった症例には、幼児期に手術(ルドルフ法など)が行われます。手による整復や手術のあとにはギプス固定が行われます。しかし術後に骨頭壊死(えし)を生じやすいことなど、治療には困難が多く、再手術がしばしば行われます。