ケーラー病とはどんな病気か


図35 ケーラー病、フライバーグ病、セーバー病の発生する部位
 繰り返し圧迫力がかかることによって足舟状骨(あししゅうじょうこつ)(図35)への血行が一時的に障害されて生じる足部骨端症(そくぶこったんしょう)(無腐性壊死(むふせいえし))のひとつです。

ケーラー病の症状の現れ方


(1)発病の経緯

 明らかな外傷歴がないことが多いですが、繰り返し負荷がかかったことを示唆する経緯が認められることもあります。急性発症はまれで、慢性に経過することが多い傾向にあります。
(2)年齢・性別・左右差
 幼児・小児期にみられ、とくに4〜7歳に多い病気です。男性は女性より4〜6倍ほど多く、両側例が約3分の1にみられますが、症状には左右差があることも多いです。
(3)症状
 足背内側(そくはいないそく)、足舟状骨に一致する疼痛・圧痛があり、歩き方がおかしい、歩きたがらないといった症状を示します。腫脹(しゅちょう)は反応性の滑膜炎によってしばしば認められますが、熱感はない場合のほうが多い傾向にあります。関節の動きに制限はありませんが、足首の内返しによって疼痛を訴えることもあります。

ケーラー病の検査と診断

 単純X線で足舟状骨に変化がみられます。治癒が進むと次第に元にもどってきますが、X線所見が正常化するには1〜3年を要します。X線上の変化のなかでは、厚みが減って扁平化していることが診断上重要です。リウマチ性疾患、捻挫(ねんざ)、骨髄炎(こつずいえん)との鑑別が必要ですが、X線像から区別は容易です。

ケーラー病の治療方法

 強い症状は比較的短期間に消えますが、症状が継続する期間は保存的治療を行います。完全に治癒するまでに長期間かかりますが、一般に予後は良好で、後遺症を残しません。
(1)軽度の場合
 足舟状骨への負荷を軽減する目的で靴敷きを使用します。室内では自由に歩行してさしつかえありません。
(2)重度の場合
 歩行用ギプスで3〜6週間安静を保ちます。とくに疼痛が強ければ歩行を禁止します。そのあとは軽度の場合と同様の靴敷きを用います。激しい運動は禁止です。

ケーラー病(フライバーグ病、第2ケーラー病)

ケーラー病とは、足の甲の内側にある舟状骨(しゅうじょうこつ)(舟の形をした骨)に発生する骨端症(こったんしょう)で、足部の疼痛を生じます。1908年、ケーラーにより報告されたので、この名前がついています。 4〜8歳前後の男児に多く発生し、片側の発生が多いのですが、時期をずらして左右の両側に発生することもあります。フライバーグ病は、足のほぼ真ん中にある中足骨骨頭(ちゅうそくこつこっとう)に発生する骨端症です。中足骨のなかでも、歩行時に最も圧力がかかるとされる第2中足骨に発生しやすく、第3中足骨にみられることもあります。まれに第4中足骨にもみられます。ケーラー病より発症年齢が高く、10〜16歳前後に発生しやすく、女性に多い特徴があります。