流行性耳下腺炎(ムンプス、おたふくかぜ)<子どもの病気>の症状の現れ方

 突然の発熱、両側あるいは片側の耳下腺のはれと痛みで始まります。2〜3日以内に対側の腫脹(しゅちょう)がみられ、顎下腺にも広がることがあります。ひとつの唾液腺のはれは3〜5日で引くことが多く、7〜10日で治ります。
 一度下がった熱が再発し、腹痛、頭痛、あるいは精巣(せいそう)のはれを起こした場合には、無菌性髄膜炎(ずいまくえん)膵炎(すいえん)、精巣炎(せいそうえん)などの合併症が起きた可能性があります。聴覚障害の合併は1万人に1人程度とされていましたが、最近の研究では1000人に1人という報告があります。

流行性耳下腺炎(ムンプス、おたふくかぜ)<子どもの病気>の診断と治療の方法

 有効な治療薬はありません。ワクチン接種による予防が第一です。発熱や痛みに対してはアセトアミノフェンの内服・坐薬が使われますが、感染症では解熱薬は使用しないほうが免疫系のはたらきも良いようです。
 頭痛、嘔吐などが強い無菌性髄膜炎を合併した場合には、腰椎穿刺(せんし)(背骨のなかに針を刺す)で脳脊髄液を排液して脳圧を下げます。膵炎の場合にはその程度に合わせて抗菌薬、酵素阻害薬を使います。年長児、成人では精巣炎の合併頻度が高いのですが、片側性の場合は不妊の原因になることはまれです。
 難聴を合併した場合には、治療法がなく、聴力の回復はほとんど期待できません。通常は精巣炎と同様に片側性です。