尿崩症とはどんな病気か

 尿を濃縮する抗利尿(こうりにょう)ホルモンの分泌低下、またはそのはたらきが悪いことによって、尿を濃縮することができず、多尿になり、その結果、多飲になる病気です。

原因は何か

 抗利尿ホルモンの分泌低下は、中枢性尿崩症と呼ばれ、脳腫瘍(胚芽腫(はいがしゅ)など)や下垂体(かすいたい)自体の障害(重症成長ホルモン分泌不全性低身長症に伴ったもの)などが原因で、原因不明の場合(特発性)も多くあります。
 抗利尿ホルモンのはたらきが悪い場合は、腎性尿崩症と呼ばれ、抗利尿ホルモン受容体の遺伝子異常や腎臓の水チャンネルの遺伝子異常によるものがみられます。

症状の現れ方

 多飲多尿が必ず現れ、中枢性尿崩症では成長障害を伴うこともあります。腎性尿崩症は、乳児期の発熱(脱水による)によって気づくことがあります。

検査と診断

 中枢性尿崩症では、水制限試験、高張食塩水負荷試験で、尿の浸透圧(しんとうあつ)が上がらず、抗利尿ホルモンの分泌増加がなく、抗利尿ホルモンを投与することにより尿浸透圧の増加が認められます。
 腎性尿崩症は、抗利尿ホルモン濃度が高いにもかかわらず、尿浸透圧が上昇しないのが特徴です。

治療の方法

 中枢性尿崩症では、抗利尿ホルモン(DDAVP)を点鼻することにより、尿量を調節します。また、腎性尿崩症ではチアジド系利尿薬などを用います。

尿崩症に気づいたらどうする

 多飲多尿は、糖尿病でも現れることがあります。このような症状が気になる場合には、小児内分泌専門医に調べてもらってください。