神経芽細胞腫とはどんな病気か

  • 子どものがんのなかでは白血病(はっけつびょう)に次いで多いものです。
  • ほとんどが5歳以下で発症し、そのうち2歳以下が半数を占めます。
  • これは交感(こうかん)神経細胞のがんで、主に腎臓の上にある副腎(ふくじん)やその近くで背骨の両側にある交感神経節からできますが、胸や首の交感神経節からできることもあります。
  • 副腎にできた時は、おなかの奥のほうに硬いしこりが触れることで見つかりますが、しこりが小さい時は気づかれません。
  • 背骨の両側にできたものは、脊髄(せきずい)の神経を圧迫して両足の麻痺(まひ)が起こり、これが発見の手がかりになることもあります。
  • 進行が早く、骨、骨髄(こつずい)、肝臓、皮膚などに転移します。
  • 頭の骨に転移して骨がはれたり目が飛び出したり、骨髄に転移して貧血になったりします。
  • 転移によって肝臓がはれたり、皮膚にしこりができたりすることもあります。

神経芽細胞腫の症状の現れ方

  • 初期の段階では、何となく元気がない、食欲が落ちた、時々腹痛を訴える程度の軽い症状しかありません。
  • やがて発熱や貧血、おなかのしこり、頻尿(ひんにょう)、足の麻痺、呼吸困難など特徴的な症状が現れ始めますが、こうなるとかなり進行していて転移も起こっています。
  • このがんはアドレナリン系の物質を作り出すために、これが大量に尿中に排泄されます。
  • そのため早期発見の手がかりとして、生後6カ月の赤ちゃんを対象に集団(マス)スクリーニングによる尿検査が行われてきました。
  • ところが、海外で集団スクリーニングの有効性について疑問があるという報告が出され、日本では2003年に集団スクリーニングを休止することになりました。

神経芽細胞腫の治療方法

  • 早く見つかれば、手術でがんを取り除くことが可能です。
  • 抗がん薬で先に治療を始めて、がんが小さくなった時点での手術も行われています。
  • 進行していれば手術後に抗がん薬が使われますが、場合によっては放射線を照射するなどの治療が組み合わされます。
  • 集団スクリーニングで見つかるような乳児期のタイプの多くは、がんの性質が悪くないのでほとんどが治ります。
  • しかし1歳以後で進行したタイプは、強い治療を行ってもその結果がまだ十分にでるとはいえません。

神経芽細胞腫に気づいたらどうする

  • おむつ替えやお風呂に入れた時など、時々おなかの様子を観察してください。
  • おなかに硬いしこりやふくらみ、尿の回数が増えたなどの症状を見つけたら、すぐに小児科を受診します。
  • 顔色が悪い、食欲や元気がないという症状がこのような病気でみられることもあり、その際には医師によく調べてもらいます。
  • 神経芽細胞腫は進行が早く、全身に転移しやすいがんなので、初期のうちに発見し、一刻も早く治療を始めることが望まれます。