尿路感染症<お年寄りの病気>の診断と治療の方法

 抗生剤は、発熱、腎部疼痛などの症状のない場合は使用すべきでなく、長期間続けることは、メチシリン耐性(たいせい)黄色ブドウ球菌(MRSA)や緑膿菌(りょくのうきん)などの耐性菌感染症(コラム)や真菌(しんきん)などへの菌交代症(コラム)をまねくおそれがあるので注意が必要です。細菌尿、膿尿が認められても症状がなければ、抗生剤の投与を行わないことが原則になっています。月1回程度の尿検査と尿の細菌学的検査を行って経過観察し、急性増悪時に備えておくことが重要です。
 無症候性であっても、65歳以上の高齢者の約30%に細菌尿が認められ、一度感染症が成立すると完全治癒は一般に困難とされています、感染症自体の増悪(ぞうあく)による腎機能低下の予防管理と敗血症への移行の防止が最も重要です。