小児乳房肥大症(しょうににゅうぼうひだいしょう)

乳房肥大症とはどんな病気か

 思春期に入る前に乳房の発達を認めるものをいいます。

原因は何か

 何らかの内分泌的疾患(性腺、副腎(ふくじん)などの病気)の症状として認められることがあります。病気の治療のために使用した薬の副作用で起こることもあります。その他特定の原因がわからないものもあります。

症状の現れ方

 思春期に入る以前(小学校中〜低学年)なのに乳房が発達することで発症します。

検査と診断

 視触診、超音波検査で乳腺の存在を確認します。血液検査でホルモンの異常がないかどうか確認します。

治療の方法

 特定の原因がないものは様子をみます。内分泌疾患や薬物の副作用によると考えられるものについては、そちらの対策を考慮します。

乳房肥大症に気づいたらどうする

 まずは小児科、内分泌専門医の診察を受け、原因を特定します。とくに明らかな原因が不明な場合は、経過を観察します。
 思春期に入るとともに他の子どもとの差が目立たなくなり、患者さん自身も気にしなくなります。

関連項目

 卵巣腫瘍

思春期乳房肥大症(ししゅんきにゅうぼうひだいしょう)、真性乳腺肥大症(しんせいにゅうせんひだいしょう)

乳房肥大症とはどんな病気か

 思春期を迎えるにあたり、男子で異常に乳房が発達するものをいいます。両側、片側の場合があります。

原因は何か

 思春期に大量の性ステロイドホルモン(精巣(せいそう)からもエストロゲンが分泌される)が分泌されるので、男性の乳腺でも反応して肥大することがあります。

症状の現れ方

 思春期の男性で乳輪下に腫瘤(しゅりゅう)ができ、時に疼痛を訴えることがあります。

検査と診断

 視触診と超音波検査で乳腺の肥大を確認すれば、診断は確定されます。

治療の方法

 ほとんどの症例は数カ月で自然に治ります。真性乳腺肥大症であれば、成人以後も乳腺の腫大などの症状が続くので、切除の対象になることもあります。

乳房肥大症に気づいたらどうする

 一時的な生理的反応であることを理解し、自然に治るのを待ちます。

乳房下垂症(にゅうぼうかすいしょう)

乳房肥大症とはどんな病気か

 乳腺の経年変化の一環として乳房の形が保てなくなり、「ヘチマ」状に下垂したものをいいます。

原因は何か

 乳腺は授乳によって萎縮(いしゅく)、線維化し、脂肪化します。そのために形が保てなくなり、下垂した形になります。

症状の現れ方

 出産や授乳を重ねることにより、次第に形状の変化が明らかになります。

検査と診断

 視触診で明らかです。超音波検査、乳腺X線撮影で脂肪化した乳腺を確認すれば、診断は確定します。

治療の方法

 ごく自然な生理現象なのでとくに治療の必要はありません。
 美容上の要求の強い時は、乳房挙上術(バストアップ)、乳房縫縮(ほうしょく)手術を行うことがあります。自由診療です。

乳房肥大症に気づいたらどうする

 経年変化として受け入れられるのであれば、放置してかまいません。

女性化乳房(じょせいかにゅうぼう)

乳房肥大症とはどんな病気か

 成人男性の乳腺が異常に発育し、乳輪下腫瘤(にゅうりんかしゅりゅう)や疼痛などの症状を来したものをいいます。

原因は何か

 多くは原因不明です。肝疾患、内分泌疾患の症状の一環として生じることもあります。原因として最も多いのは、前立腺疾患、心疾患、慢性の胃疾患、精神疾患のために用いた薬剤の副作用によるものです。

症状の現れ方

 多くは、乳輪下腫瘤、乳房腫大で発症します。痛みを伴うこともあります。

検査と診断

 視触診、超音波、乳腺X線撮影で、腫大した乳腺を確認します。

治療の方法

 原因となる疾患がある時はそちらの治療を行います。原因となる薬剤があれば変更を考慮します。とくに原因がはっきりしない時は経過を観察します。

乳房肥大症に気づいたらどうする

 肝疾患などの原因疾患がないかどうか、また男性乳がんではないことを確認します。とくに原因がない場合は、数カ月で自然に治ることが多いです。

関連項目

 男性の乳がん