卵胞嚢胞とはどんな病気か

 卵胞から生じた嚢胞です。卵胞とは卵子を入れた袋のようなもので、月経から排卵までの間に増大し、直径2〜3cmで破裂して排卵します。この過程に何らかの障害が生じ、破裂しなかったもののなかに液体がたまることにより卵胞嚢胞は発生します。嚢胞の内壁は1層から数層の顆粒膜(かりゅうまく)細胞で構成され、たまった液は一般に透明です。
 本疾患の性質上、排卵可能な卵巣機能をもつ、思春期から閉経期ころまでの女性に発生します。右または左どちらか一方のことがほとんどです。

原因は何か

 不明な部分が多くあります。卵胞の発育・排卵の過程に異常を来す間脳(かんのう)・下垂体(かすいたい)系の内分泌ホルモンの分泌異常や、卵胞挟膜(きょうまく)細胞・顆粒膜細胞の反応異常が考えられます。

症状の現れ方と治療

 卵胞嚢胞は比較的多く発症しますが、通常は症状に乏(とぼ)しい傾向にあります。下腹部痛などがあることもあります。大きさはせいぜい5cm程度のことが多く、自然に小さくなることが多いため、ほとんどの場合は経過観察でよいのですが、茎捻転(けいねんてん)を起こした場合などには強い腹痛を伴うので、手術が必要になることもあります。

検査と診断

 超音波断層法、MRIなどの画像診断が有用です。嚢胞壁は平滑で、内部に水に似た液体がたまっているのが認められます。

卵胞嚢胞に気づいたらどうする

 下腹部痛の症状がある場合や、検診などで見つかった場合は産婦人科を受診します。