子宮頸がん<女性の病気と妊娠・出産>の症状の現れ方

 初期の子宮頸がんではほとんどが無症状ですが、子宮がん検診で行う子宮頸部細胞診により発見することができます。
 自覚症状としては不正性器出血(月経以外の出血)が最も多く、とくに性交時に出血しやすくなります。おりもの(帯下(たいげ))が増えることもあります。進行がんでは下腹部痛、腰痛、下肢痛や血尿、血便、排尿障害が現れることがあります。

子宮頸がん<女性の病気と妊娠・出産>の診断と治療の方法

 手術療法または放射線療法が子宮頸がんの主な治療法です。治療法は年齢・全身状態、病変の進行期を考慮して選択されます。治療成績は手術・放射線ともほぼ同じですが、日本では手術が可能なII期までは手術療法が選ばれる傾向にあります。
 0期に対しては子宮頸部だけを円錐形(えんすいけい)に切り取る円錐切除術を行うことで、術後に妊娠の可能性を残すことができます。また、レーザー治療を行うこともあります。妊娠の希望がない場合は単純子宮全摘術を行うこともあります。
 Ia期(I期のなかで浸潤が浅いもの)の場合は単純子宮全摘術が標準的ですが、妊娠を強く希望される人の場合は、円錐切除術のみを行うことがあります。
 Ib〜II期の場合は広汎子宮全摘術(こうはんしきゅうぜんてきじゅつ)が一般的です。広汎子宮全摘術では、子宮・子宮傍組織・卵管・卵巣・腟の子宮側3分の1程度・骨盤リンパ節を摘出します。40歳未満の場合は卵巣を温存することもあります。摘出物の病理診断でリンパ節転移や切除断端にがんがあった場合は、術後に放射線療法を追加します。
 高齢者・全身状態の悪い人やIII・IV期の場合は、手術の負担が大きいため放射線療法を行います。
 放射線療法は通常、子宮を中心とした骨盤内の臓器におなかの外側から照射する「外部照射」と、子宮・腟の内側から細い器具を入れて照射する「腔内照射」を組み合わせて行います。放射線療法を行う際は、同時に抗がん薬(シスプラチンなど)を投与する化学放射線療法のほうが、放射線単独療法よりも治療効果が高いことが報告されており、最近では化学放射線療法が標準的になっています。
 肺・肝臓・骨などに遠隔転移がある場合、通常は化学療法が選択されます。