外陰炎とはどんな病気か

 外陰部の皮膚は抵抗性が弱く、しかも尿・便・帯下(たいげ)(おりもの)・生理による出血などによって汚染されやすいため、炎症が起こりやすい状態になっています。もともと腟内に炎症が起こっている時には、帯下により原因菌が外陰部に付着するため、腟炎(ちつえん)に続いて外陰炎を合併することも少なくありません。この場合、外陰炎だけを治療しても根本的な解決にはならないため、腟内の炎症の有無についても注意が必要です。
表5 外陰炎の分類

 外陰炎は、化学的刺激(石鹸や薬剤など)・物理的刺激(下着や生理用ナプキンなど)などによって起こる非感染性のものと、細菌・カビ(真菌(しんきん))・ウイルスなどによる感染性のものとに大きく分けられます(表5)。

外陰炎の症状の現れ方

 多くの場合、かゆみ、痛み、熱感などのほか、腟炎合併時には帯下の異常(量が多い、においや色が気になる)が現れます。そのほか、異物感、しこり、出血、潰瘍などがみられることもあります。
 以下、外陰炎の個々の疾患について述べます。

外陰炎

外陰とは、女性の性器の外側の部分(恥丘(ちきゅう)、大陰唇、小陰唇、陰核、外尿道口、腟前庭(ちつぜんてい)、会陰(えいん)など)の総称です。この外陰部に、細菌やウイルス、カビなどの病原体が感染したり、薬物などの化学物質、腟からの帯下(たいげ)(おりもの)などにより急性・慢性の炎症を引き起こした状態です。 炎症は、前述のような外的な原因に体の抵抗力の低下が加わって発症します。糖尿病やアレルギーのある人は、とくになりやすい傾向があります。また、老人や子どものように外陰部の皮膚や粘膜が弱い人でも発症しやすくなります。