会陰裂傷とはどんな病気か



 分娩の際、腟および会陰部が限界まで伸びきった結果として生じる会陰部の裂傷をいいます。多くは正中部に発生します(図21)。初産婦に多い傾向があります。
 予防のためには、十分な会陰の保護を行う必要があります。しかし、会陰保護のために会陰裂傷の予防にこだわりすぎると、分娩に時間がかかりすぎて胎児の状態を悪化させる可能性があります。裂傷の危険がある場合は、裂傷が生じる前に会陰を切開し、重度の裂傷の発生を予防するほうが合理的です。

原因は何か

 腟および会陰部の伸展性が不十分で、児頭が大きく、急激に出口を通過するために起こります。

症状の現れ方

 児頭の娩出時に会陰部に裂傷が生じ、出血します。腟の奥のほうに向かう腟壁(ちつへき)裂傷を伴うことが多いようです。

検査と診断

 胎児の娩出後、ただちに診察し、裂傷の程度を確認します。裂傷はその深さによって以下のように分類されています。 (1)第1度会陰裂傷:会陰皮膚および腟粘膜のみに限局。 (2)第2度会陰裂傷:会陰筋層の裂傷を伴うが、肛門括約筋(かつやくきん)は損傷されていない。 (3)第3度会陰裂傷:肛門括約筋の断裂が認められる。 (4)第4度会陰裂傷:裂傷が肛門粘膜や直腸粘膜に及んでいる。

治療の方法

 裂傷の程度に応じて、適切に縫合・修復する必要があります。