捻挫<外傷>の症状の現れ方

 捻挫の症状は、受傷した関節の種類や靭帯損傷の程度によってさまざまです。一般的には関節の痛みや腫脹(しゅちょう)(はれ)、そして皮下出血(ひかしゅっけつ)の程度と、靭帯損傷の程度すなわち捻挫の重傷度とは比例します。はれや皮下出血(皮膚が紫色になる)が顕著な場合には靭帯が断裂しているおそれもあるので、自己診断はせず、必ず専門医の診断を受けるべきです。
 断裂した靭帯が修復されないまま経過すると、関節にゆるみが残り、それによる続発症が出ることもあるので注意が必要です。

捻挫<外傷>の診断と治療の方法

 捻挫の治療は原則として保存的(非手術的)に行われます。
 受傷直後は腫脹や内出血がより以上に高度になることを止めることが重要です。そのための処置としては、
局所の安静(Rest)
冷却(Icing)
圧迫(Compression)
患肢(かんし)の高挙(こうきょ)(Elevation)
が基本になります(頭文字をとってRICEという)。
 その後の治療は重傷度によっても違いますが、弾力包帯、絆創膏(ばんそうこう)(テーピング)、装具などによって関節の動きを制御することが基本となります。
 ギプスによる完全な固定が必要な場合もありますが、長期にわたる関節の完全固定は、正常な靭帯の修復過程をむしろ阻害したり、関節軟骨にも悪影響を及ぼすとする学説もあることから、長期にわたるギプス固定の、適応は限られています。いずれにしても捻挫に対しては保存的治療が選択されます。
 なお、捻挫より重い靭帯の完全断裂に対する治療法は、受傷した関節、患者さんの年齢や職業、スポーツをするかどうかなど、いろいろな因子によって違ってきます。
 スポーツ選手では、損傷した靭帯の縫合術や再建術のような手術的治療が必要になることもまれではありません。