口唇・口腔内の損傷<外傷>の症状の現れ方

 犬による咬創は、口唇周囲の切創図22・左)、刺創、割創の状態で生じます。バイクなどの転倒事故では擦過創が多く、適切な処置をしないと傷が道路の砂などを含んだまま治って、青色の外傷性刺青(しせい)となって残ります。
 幼児では箸、先のとがった玩具などが転倒などの拍子に突き刺さり、折れてなかに取り残されることがあります。当初は気づかなくても4〜5日後に発赤、はれ、感染を生じます。

口唇・口腔内の損傷<外傷>の診断と治療の方法

 全般的な傷の汚染のため、破傷風(はしょうふう)抗毒素血清の注射が必要なことがあります。
 深い切創、割創は筋層、皮膚と二層に縫合します(図22・中)。外傷性刺青の生じやすい擦過創は、ただちに異物をブラシで洗浄除去します。それでも刺青が生じた場合は、後日ルビーレーザーやアレクサンドライトレーザーで治療すると著しく改善します。
 箸や先のとがった玩具などの異物の存在がわかれば、手術的に摘出しないと長期間感染が続きます。