症候性低血圧症とはどんな病気か

 原因となる病気が認められるために、二次的に収縮期血圧が100mmHg未満となり、低血圧症を示す場合です。
 症候性低血圧症は、原因となる病気の有無と重症度を調べることが極めて大切となります。

原因は何か



 症候性低血圧症の原因となる病気を表12に示します。原因疾患にはさまざまなものがありますが、最も重要なのは心臓疾患に伴う心機能の低下(ポンプ失調)と不整脈であり、頻度の多いものとして血管拡張薬などの薬物投与および血液、血漿(けつしょう)、水分、電解質などの喪失による血管内容量の低下(循環血液量減少)があげられます。

症状の現れ方

 症候性低血圧は、原因疾患によって症状の現れ方は異なります。
 出血・脱水などの循環血液量の減少や敗血症(はいけつしょう)ショック、心不全などの心機能低下や重症不整脈、薬物中毒などでは急性に低血圧症状が現れます。一方、内分泌疾患や神経疾患および代謝性疾患では、低血圧症状が慢性の経過をとることが多いとされています。

検査と診断



 症候性低血圧症は原因疾患を診断することが大切です。まず、スクリーニング検査が行われ、貧血症、糖尿病、感染症、徐脈性(じょみゃくせい)不整脈や薬物中毒などの鑑別を行います。次に、心疾患、内分泌疾患および神経疾患について表13のように各種検査が行われます。

治療の方法

 原因疾患の治療が最優先されます。それぞれの原因疾患の治療が適切に行われることにより、症状の改善がみられます。

症候性低血圧症に気づいたらどうする

 低血圧症状の出現が急激な場合や、症状の程度と持続が著しい場合は症候性低血圧症を考えて、専門医(内科)の診察を受けることが重要です。原因疾患によっては、診察が遅れることにより、治療が難渋して、重症の経過をとることがあるため注意を要します。