心筋炎<循環器の病気>の症状の現れ方

 急性心筋炎の場合、発熱、鼻水、咳などの感冒(かんぼう)(かぜ)様症状、下痢、腹痛などの消化器症状に引き続き、さまざまな程度の心症状を示します。軽いものでは、動悸や胸部不快感、心膜炎を合併すれば胸の痛みなどが現れます。
 重症化すると、呼吸困難や苦しくて横になれないなど急速に進行する心不全、血圧低下や意識障害などのショック状態を示す場合もあります。重篤な不整脈(ふせいみゃく)により失神したり、心停止を起こすこともあり、突然死の原因になる場合があります。

心筋炎<循環器の病気>の診断と治療の方法

 心筋炎急性期は症状が軽くても、原則として入院し、重篤な不整脈や循環動態の悪化がみられないかどうか、経過を観察する必要があります。頻脈性(ひんみゃくせい)不整脈に対しては、抗不整脈薬の投与や直流除細動(ちょくりゅうじょさいどう)を、完全房室ブロックなどの徐脈性(じょみゃくせい)不整脈に対しては、体外式ペースメーカーを挿入する場合があります。
 重症心不全(じゅうしょうしんふぜん)の場合では、病態に応じて利尿薬、血管拡張薬、強心薬などが用いられます。ショックに陥った場合は循環を補助する目的で、大動脈内バルーンパンピングや経皮的心肺補助法などを行うことがあります。副腎皮質ステロイド薬や免疫抑制薬の長期投与の効果は否定的な意見が多いようですが、病態によっては投与される場合があります。最近では、免疫グロブリン大量療法が行われる場合もあります。
 患者さんの約50%は後遺症を残さず完全に治り、約40%が何らかの心異常を残します。その程度は、心電図異常などの軽微なものが大部分ですが、なかには高度の心機能障害を残し、死亡する症例もあります。